放射能の雲、スウェーデンに到着、トルコももうすぐ
放射能の雲がスウェーデンに到達し、イタリアでもパニックが広がり安定ヨー素のタブレットが飛ぶように売れている。
日本の首都である東京にある浄水場の水に含まれる放射線量が、乳幼児が飲んでもよいとされる国の基準である1キログラム100ベクレルの値を下回った後、東京の隣の県である埼玉の川口市においても浄水場の水も放射能の影響を受けていることが分かった。
日本製品の輸入禁止措置を行う国の数も日に日に増している。
日本政府関係者は、金町浄水場の放射線量も79ベクレルに下がったとしている。
同施設からは先週火曜日(3/22)には高い値の放射線量が検出されたことで、専門家は乳幼児に水道水を飲ませないこと、水道水で離乳食を作らないように勧告を行っていた。
■ペットボトル水、売り切れ
日本で発生したマグニチュード9の地震の影響で反射炉が損壊した福島第一原発から漏れ出た放射能が埼玉県の川口市にある浄水場にも影響していることがわかった。水道水から危険量の放射能が検出されたことで、東京にある多くの店からペットボトル入りの飲料水が姿を消した。
シンガポールは、日本製の牛乳と食肉の輸入を禁止する措置を取った。オーストラリア政府も日本からの食品輸入を一部制限した。カナダでも日本から輸入している製品に対し安全検査を実施するとの発表を行っている。
中国の遼寧省にある港町である大連に一週間前に降り立った日本の飛行機から平常に比べて高い値の放射線量が検出されたことが明らかになっている。米国と香港はすでに(日本製品の)輸入制限を実施しており、ロシアも日本の中で放射能の影響を受けている地域からの製品の輸入を禁止する措置を出した。
■放射能の雲がスウェーデンに
福島第一原発から漏れ出た放射能がスウェーデンに到達したとの報道がなされた。スウェーデンの報道局TTが、昨日(3/24)朝報じたニュースによると、首都ストックホルムや、国の北部にあるキルナ、ウメオといった都市において平常よりも高い値の放射線量が検出されたことが明らかになった。しかし、これらの都市における放射能の値は人体に影響を及ぼすレベルには至っていないという。
■飛ぶように売れていくヨー素剤
ジュムフリェト紙の報道によると、日本の福島第一原発から漏れ出た放射能を含む雲がフランスを超えイタリアに迫っていることを知ったイタリア国民が薬局に走り、安定ヨー素剤を買っている。保健省が行った会見では、ヨーロッパへ到達したという雲は危険なレベルの放射能は含んでいないと強調されていたにも関わらず、政府による公式発表を信じないイタリア国民は薬局へと安定ヨー素剤購入に走った。
専門家は、チズメに昨日(3/24)朝到達した雲は、雲とは断定できない大気であるとし、「放射能雲」はいまだにフランスでもイタリアでも観測されていないことを強調した。国民の中で不安の種となっているこの「放射能雲」は現段階では憶測にすぎないとした専門家は、大気中には放射能を含むいかなる物質も見られていないとした。
■北半球の全土に広がる
核物理学のハイレッティン・クルチ博士は放射能雲がヨーロッパに到達したことで、トルコもまたこの放射能の影響を受ける可能性があると述べた。
クルチ博士は、この雲がバルカン半島または地中海上の気流に乗ってトルコにくることは十分に考えられるとして、次のような警告を行っている;
「放射能雲がヨーロッパに、イタリアやフランスに到達するような事態になれば、この雲が地中海上の気流もしくは北西風の気流に乗ってトルコに到達することは十分に考えられます。このような場合、関係機関は絶えず放射能を測定し、国民に対し、常に放射線量の値を公表せねばなりません。こうした状況になっても、特にすることはほとんどありません。敢えて言うとすれば、子供達をあまり長時間は外に出さないようにすることや、農地から取れたばかりの産物をしばらく食べない必要があるということでしょう。」
■雨は危険
クルチ博士は雲がトルコに到達するか否かは、風向きやその他の気象条件によること、この放射能雲は北半球の全ての地域でなんらかの影響を与えるであろうとする見解を表した。クルチ博士は要約すると以下のように述べた。
「おそらく放射線量は非常に低いと考えられますが、放射能を雨や気流から完全に取り除くことは不可能です。地球は自転し、風がふくことで、雲は大陸間の風でどの地域にも到達します。放射能の雲のある地域で雨が降ると、動物や食物連鎖のサイクルにも大きな影響を及ぼす危険があります。」
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( 翻訳者:沓澤実紗子 )
( 記事ID:22021 )