外務省報道官「周辺諸国は、イスラーム共同体の統一を乱す逆徒に絡み取られてはならない」
2011年04月13日付 Jam-e Jam 紙

外務省報道官は、周辺諸国が〔陰謀に対して〕注意と警戒を怠らないことが重要だと強調した上で、アメリカとシオニスト体制による《フェトネ》〔共同体の統一を脅かす反乱・陰謀〕に絡み取られることのないよう、勧告した。

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 報道官は、周辺地域における民衆運動によって、シオニスト体制とその支援諸国の利益が危機に陥ったと指摘した上で、こう付け加えた。「彼らは問題の本質を改ざんし、偏向した議論を作り上げようとしている。地域のイスラーム諸国間に対立を生じさせることこそ、シオニスト体制や西洋諸国、特にアメリカが追求しているテーマの一つなのである」。

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シリアで起きているのは人為的に作られた運動

 さて、周辺地域の状況との関連で、シリア情勢と同国市民による一部の抗議運動、ならびに「88年のフェトネ(反乱)」〔※2009年のイラン大統領選後の抗議運動のこと〕との比較について、ある記者から質問が飛び出した。これに対し、メフマーンパラスト報道官は、「我が国の基本政策は、各国民が何を求めているのかに注目することだ。しかし、西洋諸国やアメリカは逸脱した問題を追求している」と述べた。

 同報道官は、西洋諸国は〔市民の本当の要求に〕関心を払うことなく、自国のメディアの協力を得ながら、〔シリアの〕隅の方で人為的に運動を作り出そうとしていると述べた上で、「彼らは少数派の小さな集団による運動を誇張し、それがあたかも社会の多数派の要求・意志であるかのように示そうとしている」と語った。

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 外務省報道官はさらに、「我々は、平和的な要求を持っている人々への暴力的な対応を支持しているわけでは決してない。しかし、国内のある集団がフェトネ〔国内の統一を乱す反乱〕や暴動を意図したり、外国勢力の支援を得て治安を混乱させようと試みるならば、各国政府が治安の確立のために対策を講じることは、自然なことである」と述べた。

 同氏は、この間に起きたこととは、西洋、特にアメリカによる狡猾な運動であり、そこにはシオニストたちも関与していたとの見方を示した。

 同氏は、「地域の変革とそこで引き起こされた目覚めによって、彼らの利益が脅かされているのだ」と指摘した上で、こう続けた。「アメリカとシオニスト体制は、地域における抵抗の潮流〔※ヒズブッラーやハマースのこと〕を支持してきた国々への復讐を心に秘めている。彼らがイランやシリア、その他一部の国で〔反体制的な〕小集団を扇動し、西洋メディアによる誇張によって、世界中の人々の前で、そうした集団が社会の大多数を構成しているかのように吹聴しているのは、まさにこれが理由なのである」。

 シリアでの死者はどの程度か知っているかとのAP通信記者の質問に対しては、メフマーンパラスト報道官は「私が知っているのは、死者の数はアフガニスタンとイラクでアメリカ人達に殺された数よりもずっと少ない、ということだけだ」と答えた。

 同氏はさらに、「彼ら〔欧米〕はこうした〔シリアで殺された人の〕数に懸念を抱いているようだが、何故バーレーンで殺されている人たちについて、あなた方〔AP通信の記者〕のアメリカ人のご友人は懸念を表明しないのか。そしてなぜ、様々な国で起きている問題について、シーア派とスンナ派の争いであるかのように印象づけようとしているのか。彼らは、地域で起きている衝突をイランとアラブ、あるいはシーア派とスンナ派の間の衝突であるかのように言いたがっている。これこそ、アメリカとシオニストたちが模索する《大フェトネ》に他ならないのだ」と続けた。

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( 翻訳者:田村佑輔 )
( 記事ID:22245 )