シリア国境の村人の関心は、国境の向こう側
2011年05月01日付 Zaman 紙

ハタイ県ヤイラダウ郡のシリアとの国境にある人口600人のギュヴェッチ村の住民は、ほとんど全員シリアに親族がおり、彼らとちゃんと連絡が取れないため不満を漏らしている。

アナトリア通信の特派員によると、二日前シリアにあるトルコ国境付近のいくつかの村の住民で、シリアでの弾圧を逃れるためにハタイ県ヤイラダウ郡の国境にある有刺鉄線を越えたシリア国民は、国境にあるギュヴェッチ村からトルコに入国した。

世論がこの出来事で名前を聞いたこの村は、最近あわただしい日々を送っている。この村には、国境の様子を撮影しようと報道関係者が押しかけた。

この村のほかの特徴はというと、村で生活するおよそ600人のほぼ全員が、シリアのあらゆる都市に親族を持っていることである。

ギュヴェッチ村民のクビライ・ウタンチ氏は、シリアにいる親族と連絡を取るのは非常に難しかったと話した。

ウタンチ氏は、シリアの携帯電話回線では盗聴される恐れがあるので、トルコ人オペレーターと連絡を取ろうとしたと話した。

ウタンチ氏は、親族が家と車を売ったと述べ、「ラタキアに親族がいるが、トルコに来たいと言っている。そこのアラブ人はかなり弾圧されているそうだが、テュルクメンにはそれほど多くの事件に巻き込まれてはいないようだ。そこの人たちを保護してほしい、誰も死なないでほしい」と話した。

ウタンチ氏はまた、シリアにいる親族の銀行口座が凍結されたため、金が引き出せないと述べた。

ギュヴェッチ村民のヒュセイン・イェルマン氏は、シリアにおじの息子たちがおり、電話で話した親族がシリアの回線を使って盗聴の恐れに遭ったため、何が起こっているのか説明できなかったと話した。

アブドゥルガニ・デミル氏もラタキア、ダマスカス、アレッポに親戚がおり、「彼らに何があったのかわからない。電話をかけても話すことができない。彼らは非常に厳しい条件の下にいる。政府は私たちを助けてほしい。私たちはそこへ行けないし、彼らもこちらに来られない」と述べた。

ネジラ・イェルマン氏も、シリアにいる親族と連絡が取れず、とても心配していると話した。

シリアのバニヤース市におじとおばがいるメフメト・ウタンチ氏は、「そこには戦車があり、彼らには食べ物も水も電気も与えられていない。私たちが望んでいるのは、そこに平和が訪れることだ。ここへ来たいという人も、来たくないという人もいる。なぜならそこには社会的秩序があるからだ。しかし私たちは彼らが心配だ」と話した。

現在、ハタイ県ヤイラダウ郡にある有刺鉄線を越えてトルコに入った263人のシリア人の「テント村」での生活が続いている。

郡における降雨を考え、テントのある場所の基礎工事が続けられており、「テント村」にテレビが設置されたと伝えられた。

シリアの親戚縁者を郡で待っている一部の親族が、テントのあるところへ食料を持ってきて責任者に渡す光景が見られた。

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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:22330 )