ユルドゥルム前運輸相「夢から始まったマルマライも2013年には完成する」
2011年05月02日付 Yeni Safak 紙
TV 8でアンカラ局のエルカン・タン氏が司会を務め、ゲスト評論家のヒュセイン・コジャビュユク氏を迎えて放送された『ヴィジョ2023』の番組内で、公正発展党イズミル代表の国会議員候補ビナリ・ユルドゥルム前運輸相がゲストとなり、重要なことを話した。
ユルドゥルム前運輸相は、この驚異のプロジェクトがイスタンブル以外の都市には何の利益ももたらさないと考えられていることについて、次のように発言した。
「この計画について言われていることはどう考えても間違っている。この計画を私たちは通常予算内で行なおうとは考えていない。つまりスィイルト県に必要な予算はスィイルト県に、イズミル県に必要な予算はイズミルに行く。教育、健康、社会保障に必要な予算は別に用意され続ける。プロジェクトの資金が通常の予算から出されることはないのですから、他県の権利が損なわれるなどあるはずもない!トルコにおける問題は、このテーマが議論に上ったとき、理解し聞こうともせずに評価することだ。そんなことをしてはプロジェクトは騒動のなかに消えてしまう」。
■「収益問題のような浅薄な見解には返答しない!」
共和人民党(CHP)の『収益を生み出すのだろう』という発言を批判したユルドゥルム前運輸相は、「収益をどうやって生み出すのですか。そのようなことはありえません。これほど浅い見解ならば、私はこのプロジェクトを主張することは出来ません。我々が収益を得ようなどと仮定することさえ間違いです。投機がなされないようにとルートさえ発表していないのですから」と話し、さらに次のように続けた。
「自然のバランスに被害がないようにするには、非常に包括的な作業が必要です。そこが守れなければどうなるのか?このようなことで私たちの信頼は失われます。人々は、国の資金を支持者に渡すのだと理解しているようです。投資によりこの地を運営し利益を生み出す。何千人もの人が働き、稼ぐ。私たちにはこのようなことは必要ない。建設分野を活性化させることで、他のあらゆる仕事も活性化する。これが誰にどんな被害をもたらすというのでしょうか。」
ユルドゥルム前運輸相は、驚異のプロジェクトの財政規模について次のように話した。
「我々の問題はイスタンブル海峡です。世界で最も難しい海の交通路で、ここでの危険は最高潮に達しています。国の予算では建設しません。BOT方式がとられます、PPPつまりパブリックプライベートパートナーシップです。さあお前にこれをやるから、これを経営しなさいということです。どれくらい経営し、何を生み出すのかと質問し、最短の経営期間を答えた者と契約する。彼らには船の通行料が入ります。アタテュルク空港はこのように作られました。タダで作り、稼いだのです。これが取引というものです。無理だという者もいたがやり遂げた。もはや政府の資金は十分ではなく、必要性も増している。優先順位をはっきりさせることが必要で、資金面では代替案も検討します。採算性が計算された後で、明確な融資額が明らかになるでしょう」。
■「緑地と水域に被害はない!」
「経済バランスが壊れないように議論しなければならない。これはとても重要なことです。我々は、緑地はなくなってしまうのか、水域は被害をうけるのかという質問に対する答えを見つけます。だから我々はルートを非常に重要視しています。緑地が被害を受けないように、海底の水が運河に流れる。つまり守られるのです。」
ユルドゥルム前運輸相は、「なぜこのプロジェクトが必要とされたのか?」という問い、そして共和人民党の『夢占いをしようと床についたのだ』という批判に答えた。
「このプロジェクトは限られた人々に利益をもたらすプロジェクトなのか、それともイスタンブルとトルコの将来に関係するプロジェクトなのかどうか、これを見る必要がある。新たに運河が作られる、これがこのプロジェクトです。このプロジェクトはどこから出てきたのか?マルマライ計画は2004年に基礎工事を始め、2013年に開通する予定です。夢を描くことから始まり、議論し実行されたのです。運河プロジェクトもこのようなものです。これは一つの交通プロジェクトであり、エネルギー、社会経済生活、漁業、観光のプロジェクトでもある。イスタンブルはユネスコの保護リストに載り、重要な文化価値も持つ世界で愛される都市です。ボスポラス海峡を船が通行していますが、今日の運搬量はモントルー条約が結ばれた当時とは違う。運搬量は増加した。毎年ボスポラス海峡からは1億5000万トンのドラム缶を乗せた船舶が通行しています。どれほど恐ろしいことか考えてほしい。これを解決するのに適した地理がある。だから海峡を作るのです」と話した。
■「自由と公正が本当の繁栄への改革を生み出す!」
「我々の政府が公正発展党(AKP)だというなら、我々は発展の分野により多く尽力しました。公正の分野にも、近年尽力しています。そして2回の国民投票を乗り越えた。すでにトルコは発展と自由という点で、著しく進歩したのです」と話した。
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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:22346 )