インターネット利用制限まであと111日
2011年05月03日付 Hurriyet 紙

先月(アメリカのNGOフリーダム・ハウスによって)発表された(国別の)インターネットの自由度に関する報告によれば、トルコは42位から45位に転落した。8月22日以降はトルコは中国、イラン、キューバの様な国々とともに世界のランキングの最下層に位置することになるだろう。何故ならユーザーは、情報テクノロジー・コミュニケーション協会(BTK)が決めた4つのインターネット・フィルタリングから一つを選ぶことが義務づけられるからである。フィルタリングをくぐり抜けることは犯罪となる。ペンギン誌は「検索エンジン管理局」という見出とともに、インターネットが禁止されることを何年も前から機知に富んだ言葉で表紙に載せていた。

官報で発表され、施行される「電子通信分野における消費者権利保護法」の第10条の枠組みの中で、情報技術通信委員会(BTK)によって準備された「インターネットの安全使用に関する方法と基礎草案」が2011年8月22日付けで施行される予定である。8月22日から使用されるシステムでは、インターネットにBTKによって決められた、「家族」、「子供」、「国内」、「標準」というパッケージネームが付けられた4つのフィルタリングの中から一つが選ばれ導入される予定である。フィルタリングをくぐり抜けること、或いはフィルタリングの解除を試みることは犯罪となる。インターネット・プロバイダーはフィルタリングがくぐり抜けられないようにするために責任をもつ。それができない場合多額の罰金が科せられる予定である。
この種のフィルタリング・システムは、基本ソフト(OS)、インターネット・プロバイダー、或いはインターネット上で見つけられるソフトにより、希望するユーザーにより好きな時に利用されるようになる。さらに、実際にはユーザー達はこうしたオプションを有している。しかしながら、BTKが(このシステムを)適用することにより、フィルタリングは一つのオプションではなく義務となる。
国連の支援とフリーダム・ハウスによって2011年4月に発表された「インターネットの自由度に関する報告」によれば、トルコが「42位から45位に転落し」、インターネットアクセスの自由度が後退した。8月25日以降トルコは、中国、イラン、キューバといった国々と肩を並べることになる。

■ ドメインネームシステム(DNS)は変更され、アクセスは不可能となる

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、ユーチューブが禁止されていた期間、「私は(ユーチューブに)アクセスしている。あなた方も手段を講じてアクセスせよ」と語っていた。すなわちユーチューブが禁止されたとき、最初はDNSによってアクセスすることが可能であった。しかしながら、この法案下ではアクセスが禁止されたユーチューブにはアクセスすることは不可能となるだろう。

■ 訴えがおこされた

IPSコミュニケーション財団は、2011年4月13日付けで(法案の)「執行停止」を要求し、当該の法案に反対し、行政裁判所に法案廃止の訴えをおこした。財団は、行政裁判所に行った申し出において、BTKが行った新しい決定は、法的根拠が欠けており、また憲法と国際協定によって認められている基本的権利と自由を際限なく制限していると明らかにした。財団を代表して訴えを起こした弁護士のアイシェ・アルトゥパルマックは、このままではBTKが勝手に禁止サイトのリストを準備することが可能となること、子ども達を有害な内容から守るために両親の代わりに国家の手によって(有害かどうかの)決定が与えられることは正しい適用ではないことを述べ、「EUもトルコもそのメンバーになっている欧州委員会は、子ども達のような被害を受ける可能性のある層を守るために、法的な対策をとるよりも、自己規制を行うよう促している。従って欧州委員会に加盟する国々は、家庭と学校のパソコン、そしてインターネット・カフェでフィルタリングプログラムが使用されることを奨励するべきであるが、国家レベルでフィルタリングに着手することは何としても避けなければならない」との声明を明らかにした。

■ ツイッター上で「世界トレンド」に

「8月22日」は、トルコにおいて「トレンド(ツイッター上で話題になっているテーマ)」としてランキングリストに入る一方で、この話題に関するツイートが大量に発生した。速度を増すツイートとともに、「8月22日」は世界でも一番の「トレンド」となった。



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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:22354 )