中央銀行総裁、通貨単位の切り下げで国民投票の実施を提起
2011年04月27日付 Jam-e Jam 紙
通貨単位の切り下げに対し、イランの世論は概ね心の準備を整えているところだが、こうしたなか中央銀行総裁は昨日、この問題をめぐって国民投票の実施の可能性について明確に提起した。
経済大学で演説を行ったマフムード・バフマニー氏は、通貨単位の切り下げによって貨幣の購買能力に変化が生じることはないだろうと指摘した上で、「通貨単位の切り下げを行うかどうかは世論の判断に任せられるべきだ。もし世論がこの計画にノーと言うのであれば、同計画は実行されないだろう。世論は通貨単位の切り下げの実施に対して、心の準備をしておく必要がある」と述べた。
同氏は「ゼロを4桁取り除けば、1万リヤールは1リヤールに、2万リヤールは2リヤールに、5万リヤールは5リヤールになる」と述べた。
バフマニー氏はまた、硬貨の固有の価値は交換価値よりも高いため、硬貨が別の用途のために溶かされてしまうケースが多く見受けられると指摘し、「通貨単位の切り下げによって、こうした問題も解決するだろう」と述べた。
専門家の多くが、通貨単位の切り下げこそ、今年の公約である国の通貨制度改革の中軸だと見ている。経済相と中央銀行総裁はここ2カ月間で、何度も通貨単位の切り下げを提案している。この件に関して伝えられた最新の報道によると、通貨単位の切り下げをめぐる議論は現在、専門家による検討段階にあり、その草案は今年の上半期中に内閣に提出される予定だという。
こうしたなか、中央銀行総裁は「この計画の実施には時間が必要であり、2〜3年かかる可能性がある。この2〜3年の間は、現在流通しているお金も新しいお金も、どちらも使用可能となるだろう」と述べている。
専門家らは、通貨単位の切り下げによってインフレが生じることはなく、市民はこの問題に関して心配するには及ばないとの見方を示している。
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( 翻訳者:佐藤里佳 )
( 記事ID:22360 )