イラン=バーレーン関係の緊張、新ラウンドへ:バーレーン、イラン人外交官1名を国外追放
2011年04月27日付 Jam-e Jam 紙

バーレーンの支配者たちがイラン人外交官1名を同国から国外追放にする命令を発出したことを受け、イラン外務省報道官はこれに対する本格的な対抗策を講ずる可能性について明らかにした。

 ラーミーン・メフマーンパラスト外務省報道官は、今回のバーレーンの措置に反応する形で、イラン・イスラーム共和国には外交的慣行に基づく対抗措置を講ずる権利が残されているとの認識を示し、在マナマ・イラン大使館に勤務する二等書記官に対してかけられた嫌疑を否定した上で、「イラン人外交官の国外追放というバーレーン外務省の措置は、〔イラン〕責任転嫁をすることを目的としたものであり、現実を無視する行為である」と述べた。

 メフマーンパラスト氏は、「このような措置は、善隣関係や地域の安全と安定を求める努力に反するものであり、一部の外国勢力による分裂扇動的な意思に沿ったものである」と指摘した。

 バーレーンの公式の通信社は月曜日、声明を発表し、バーレーン外相がホッジャトッラー・ラフマーニー在マナマ二等書記官に対し、バーレーンからの退去のために72時間の猶予を与えたことを伝えた。

 この報道によると、バーレーン外務省は、在マナマ・イラン大使館のマフディー・エスラーミー公使を呼び出し、一通の公式の通牒を手渡し、ラフマーニー氏の追放を決定したことを通知、同氏がクウェートにあるスパイ組織とつながっていると主張したという。

 これより前にも、バーレーンは、サウジアラビア軍のバーレーン進駐に関するイラン当局の表明に抗議し、バーレーン側が言うところのイランによる同国への内政干渉に異議を申し立てるために、ラーシド・ビン・サアドゥッ・ドゥーサリー大使をテヘランから呼び戻している。イランも同じ理由で、マナマからイラン大使を呼びもどしている。

 スパイ容疑は、以前からバーレーン政府が〔イランに対して〕主張してきた嫌疑である。同政府はファルヴァルディーン月23日(4月12日)にはイラン人2名とバーレーン人1名を、スパイ行為に手を染め、軍事・経済情報を〔イラン側に〕手渡したとして、裁判にかけたことを表明している。これに対してイラン外務省は、こうした容疑は「正確性に欠ける」としている。

 しかし、〔イランへの〕こうした嫌疑の裏側には別の問題が隠されていることは明らかだ。すなわち、イラン政府が幾度となく批判を繰り返してきた、抗議運動に参加しているバーレーン市民ヘの弾圧と、サウジアラビアによる同抗議運動への介入から、〔世界の〕関心を逸らそうという目論見である。

 なおバーレーンは、〔サウジアラビアが派遣した〕この部隊は湾岸協力会議が派遣した部隊であり、イランの脅威がなくなるまで同国に駐留し続けるだろうと述べている。

 抗議運動に参加しているバーレーン市民への弾圧が激しさを増すにつれ、バーレーン=イラン関係も緊張が高まっており、外交官の追放合戦に発展している。

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( 翻訳者:小原智恵 )
( 記事ID:22361 )