キュタフヤでシアン化物入りの汚水貯水ダム一部決壊
2011年05月07日付 Zaman 紙


キュタフヤでエティ・ギュムシュ社の関連施設である3つの段差をつけたダムにおいて、堤防の一つが決壊して、シアン化物が周囲に流れ出る危険があるため、施設の稼働が停止させられた。さらに周辺の村が村ごと移転させられる可能性もあることが明らかになった。

情報によると、キュタフヤ中心部からから34キロ離れたギュムシュ村付近には、エティ・ギュムシュ社が所有する3つの段差をつけたダムがあり、そのダムにはシアン化物が含まれた水が貯水されているが、そのダムの中央付近の堤防が決壊した。最上段に貯められている水の一部が、他の2つの段にまで流れ込み、ダムを支えている一番下の堤防が決壊する危険性に直面している。同社の作業員らはダムのわきを固めている堤防を補強しようと、作業機械をつかって工事を行っている。

決壊がおこったのち施設を訪れたカナン・チフッチ・キュタフヤ知事は、キュタフヤ選出の民族主義者行動党議員アリム・ウシュク氏、ムスタファ・イチャ市長、ヌマン・ハティプオール・タブシャンル郡長、メフメト・クシュチュ県環境森林局長、サヒル・アッカヤ県特別行政事務局長、そして企業責任者らと会議を開いた。
一方、ダム施設の入り口に集まってきた、付近のアリキョイ市、ギュムシュ村、クズルジャカヤ村、ドゥルカーディル村、カラアーチ村の住民らは、以前に警告があったにもかかわらず施設の責任者が対策を取らなかったと主張した。
施設の安全責任者と口論になった住民達は軍警察によって力ずくで鎮圧された。
施設の前で座り込みを続ける住民たちは、バスでやってきた作業員たちが施設へ入っていくのを阻止しようとした。施設に入れてもらえないバスは、駐車場に引き返した。

会議が続く中で、県災害緊急事態対策局の3台の車が施設の中へ入るのが目撃された。会議の後、住民らのところへやってきて、説明をしたチフッチ知事は、専門家たちと会議を行いつつ、講じられうる対策を話し合っていると述べた。チフッチ知事はベイセル・エルオール環境森林大臣と会って、問題について情報を与え、大臣の指示で、アンカラから出発した専門家チームが調査を行うためこの地区にやってくることになっていると述べ、次のように語った。
「現在全システムはコントロール下にあります。あらゆる可能性に備えてここで専門家たちと待機するつもりです。どんな小さなリスクであれ、見つけたなら我々が考えた対策を実行します。技術専門家がアンカラから来ます。結果についてここでの事柄は全て、技術専門家が説明します。
村の行政責任者らは、実際見てなされうる対策について報告しました。現在われわれの仲間がダムの周りで対策を取り始めました。村民たちの生命、財産、家畜、作物が損害を被るのは許せません。こういうわけで私はここにきて工場の稼働を止めさせました。3号堤防が損壊し、そこにある水がダムの他の段に流れています。今は工場を停止させ対策をとっているのです。村の移転を含めてすべての対策が、技術専門家チームの調査の結果実施されます。我々は、技術専門家らがいうとおりに、すべてやります。」

チフッチ知事に、この問題について説明した住民らは、施設側が費用を削減したために人間の健康を危険にさらし、3年間ダムの堤防で水漏れが起こっていたと主張した。

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( 翻訳者:山本涼子 )
( 記事ID:22415 )