キュタフヤのシアン汚染水の流出、飲料水水源に達する
2011年05月17日付 Milliyet 紙
TMMOB(トルコ技術者建築家会議所連合)に属す環境技師協会はキュタフヤで銀を製造する施設において、シアン化物が含まれる水を貯めるダムの堤防が決壊したのち、同地で採取された飲料水サンプルの分析を行い、事故が起こってから5日目に、シアン化物は4,5キロメートル離れたキョプリュオレン村の水源にまで達していると発表した。
環境技師会によって行われた書面報告で、キュタフヤにあるエティ・ギュムシュ社の銀製造工場で、5月7日にシアン化物が含まれる泥のダムで起こった事故の後、シアン化物が地下水に混じっていないかどうかを検証する目的で、5月12日にその地域の飲料水からサンプルを摂取したと発表された。
■「通常の水準の40パーセント増」
発表では、サンプルの採取はグリーンピースの関係者によって行われ、またサンプルは政府公認の研究所で分析されたとされ、以下のように述べられた。
「分析結果によると、事故が起きて5日目でシアン化物の漏れが4から5キロメートル先のキョプリュオレン村の水源にまで達している。飲料水には通常全く検出されてはいけない、最高でも0.050ppm(百万分の一単位)の水準までは許可されるシアン化物が、キョプリュオレン村の泉から摂取された水からは0.071ppmも検出された。許可される限界値の40パーセントを超えるシアン化物は国民の健康に無視できない影響を及ぼすであろうと考えられている。さらに以前の発表で明らかにしたように、事故の起きた10日目に地下水のシアン化物の量を明らかにする予定だが、日に日に、地下水のシアン化物の量が増加していくことが予見されている。トルコ食品規定によると、当該地域の地下水は飲料される状況ではない。この件に関しては地域住民に村長を通じて警告がなされた。」
■「地域住民は大きな危険と隣り合わせ」
キュタフヤ県は当該地域に可能な限り早く飲料水、生活水を運搬すべきだとする発表では、県が実施した検査の結果を世論に発表すべきだと表明された。
発表では、もし地域住民が間違った情報をえたり、水を使ったとしたら、それによって起こる問題の責任はキュタフヤ県にあるとし、次のように述べられた。
「キュタフヤ県が地下水の検査をさせたキュタフヤ県保健研究所はシアン化物の計測に関して政府公認組織でないため、キュタフヤで行われた計測は信頼できるものではないと考えられる。このさき、協会によってサンプルの取得作業は続けられる。採取されるサンプルではシアン化物の量だけでなく、重金属の濃度も計測されつつ検討がおこなわれていく。一刻も早く施設周辺住民や施設で就労する者の血液中のシアン化物と重金属の量を計測し、世論と共有する必要がある。この状況で、『シアン化物がダムから1グラムも漏れ出していない』というような誤解をよぶ発表をおこなうべきではない。当該地域住民が大きな危険と隣り合わせな状況にいることは明らかである。」
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( 翻訳者:奥 真裕 )
( 記事ID:22537 )