トルコ人はアメリカが嫌い―イスラム圏諸国で嫌米率トップ
2011年05月19日付 Radikal 紙

イスラム圏諸国で米政治を最も支持していないのはトルコであることが分かった。Pewリサーチセンターが行った最近のアンケートによると、トルコ人の米政治支持率は17%から10%に減少した。

米国がトルコにおいてあまり好かれていないことが改めてはっきりした。Pewリサーチセンターが最近行ったアンケートによると、トルコは米国に対し肯定的な考えを持つ人の割合が最も低い国であり、米政治を支持しているのは国民の10%だけであるという。バラク・オバマ大統領に対するトルコ人の支持率は12%だ。これに対し、トルコ国民でイスラム法が必要だと考えているのは8%である。また、アルカイダへの支持を表明するトルコ人は全体の4%しかない。

Pewリサーチセンターはトルコだけでなく、インドネシア、レバノン、エジプト、ヨルダン、パキスタン、パレスチナでアンケートを行った。その結果によるとインドネシア以外の全ての国で、米国を肯定的に見ている人の割合は50%を下回る。

この率はインドネシアでは54%、レバノンでは49%だが、他の国の数字は非常に低い。エジプトでは20%、パレスチナは18%、ヨルダンは13%、パキスタンは11%、トルコは11%の人が米国を肯定的に見ていることが分かった。

■トルコ人の77%が反米感情を抱いている。

嫌米率はというと、ヨルダンの84%がトップに立つ。その後をパキスタンが80%、エジプトが79%、トルコが77%と続く。最も嫌米率が低いのはインドネシアの40%である。

Pew リサーチセンターの最新の調査結果についてウォールストリートジャーナル紙は、「Pew リサーチセンターが水曜日に発表した国際アンケートは、「アラブの春」をワシントンに有利な方向へ転換させようとする米国外交官、特にNATO連合国の一員であるトルコとの関係緊密化を図る外交官にとってあまり望ましい結果ではない」と評した。

■トルコ人の73%がオバマ大統領を信用していない

同紙でトルコを担当するマーク・チャンピオン記者の記事は、米国の政治を支持する割合がトルコにおいて昨年は17%だったのに対し今年は10%に低下したことに着目し、「トルコ人のたった12%がオバマ大統領を支持し、不支持率は73%に上る」と書いている。

ウォールストリートジャーナル紙は、中東における米国のイメージが2003年のイラク戦争以来、劇的に悪化していると指摘し、「米政府は中東の他国の利益を無視した行動を続けているように見える。そしてその地域に住んでいる 人の多くから、潜在的な軍事脅威として見られている。アンケートによれば、パレスチナでは91%、トルコでは59%の人がこうした見方をしている」と報じている。

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:22560 )