OPEC閣僚会議8日に開催、増産めぐり協議が難航する見通し
2011年06月08日付 al-Hayat 紙
■ OPEC閣僚会議、「例外的な状況」の中で今日開催
2010年06月08日『アル=ハヤート』
【ウィーン:ランダ・タキー・アッ=ディーン】
石油輸出国機構(OPEC)エネルギー担当相の定例会議がウィーンで今日、「例外的な」状況の中で開催される。議論は困難を極めることが予想される。特に、イランのモハンマド・アリーアーバーディ石油相代行が議長を務める予定だからである。一方、リビアはウムラーン・バクラーア元電力相がカッザーフィー大佐の政府を代表して参加する。リビアは国内の危機や内戦の結果、石油生産量1日当たり160万バレルから激減して いる。また内閣が成立していないナイジェリアからは、常任代表が参加する。
各国代表の何人かは、リビアが生産停止し国際市場と断絶状態にあることを補い、また第三四半期に予測される需要増加に対応するために、1日当たり100万バレル以上の生産量増加が会議で採択されるとの見通しを示している。
増産は先月1日当たり880万バレル生産したサウジアラビアと、超過生産能力がわずかにあるクウェートとアラブ首長国連邦で実施されると見られる。
未確認ながら増産の可能性が取り沙汰される中、サウジアラビアのアリー・アン=ナイーミー石油相はメディアとの接触を避けている。
サウジアラビアは追加供給を確保することができるのはクウェート及びアラブ首長国連邦とともに他ならぬ自国だけであるにも拘わらず、会議中に生産量増加の決議が採択されるよう努めている。
石油業界では、世界の製油所における定期メンテナンス作業と米国でのホリデーシーズンの開始に伴って、7月及び8月における石油需要の伸びを予測している。
OPEC内部の複数の関係者らは、110ドルに上る石油価格は高値で成長と需要に対して悪影響を与えると見ているが、一部の諸国は現在の価格レベルに満足しているため、生産増加に反対している。
反対しているのはアルジェリア、イラン、イラクなどで、イラクのアブドゥルカリーム・アル=ルアイビー石油相は「市場において不足はなく、石油価格は高騰してはいない」と述べている。
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( 翻訳者:小林沙織 )
( 記事ID:22809 )