ハッカー集団アノニマスの対トルコ・サイバー攻撃、効果は?
2011年06月09日付 Milliyet 紙
【訳者注】ハッカー集団のアノニマスは、8月からインターネットのフィルタリングを実施するトルコのテレコミュニケーション通信庁に対し、6月10日にハッカー攻撃をすると宣言していたが、不成功に終わったとみられている。
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アノニマスという名の団体は、たった数日前にインターネット上で公開した英語のビデオ映像で、トルコで検閲に似た騒動が発生し、これは許されないことで、自分たちは本件に関し対処を行うつもりだと告知した。
一体このアノニマスとは何者なのか?彼らはいわゆる、インターネット・ハッカー集団である。一般的にガイ・フォークスのお面で、自分たちを象徴させている。では、このガイ・フォークスとは?1605年に英国議会へ民主主義に反するとして革命を起こす為、大暴動を目論み爆発を試みが、逮捕された後は宮殿の中庭に吊るされた人物である 。
アノニマスは世界中で不法だと彼らが思うことに戦いを挑んでいると言う。例えばインドで起きた騒動のためにインドのサイトに侵入した。イラン政府には1万通のメールを送信した。ソニーの不必要な裁判に抗議するため、何千万人ものクレジットカード情報の入手をもしている。
シェイクスピア劇のマーク・アントニーの台詞のように、「私はアノニマスを称賛するためではなく、埋葬するためにやって来た。人が行った悪事は生き続けるが、善事は骨と一緒に土に埋葬される。」彼らが行った擁護や不承認は私には関係ない。しかし私達が理解できなかったこと、見逃したことにあなた方に注目して欲しいと思う。アノニマスは世界中で知られた組織である。彼らが行ったことはAP通信やロイターのような、世界のメディアに情報提供する各代理店の報道に登場しない日はない。
トルコについて彼らが指摘し、やらなかった、またはやれなかったとしても、やろうとしたことは、世界中に、アノニマスの見方を、トルコで「検閲ではない」と主張されるフィルタリングという出来事に対し、持ち込んだ。人々はトルコでこのような問題があったことを認識した。少なくとも、「何なんだ?」と思い人々が近づいてみようとする「関心」を呼び起こした。我々のいうことを信じるか、もしくは政府か、または第三者の言うことを信用するか。アノニマスは現段階ではエイミー・ワインハウスほどの人気ではないが、Google Trendsを見ればお分かりの通り、報道の分野では重大な力を持っている。
もし彼らを、トルコにやってきて全てのインターネットサイトから情報をダウンロードしようとした集団と考えるなら、彼らはその行為を成功させなかった。誤爆したとでも言えるであろう。しかし目的が、情報を伝えること、世論を確立することだったなら、大きな成功を修めた。
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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:22830 )