ジャヴァード・ラーリージャーニー「西洋諸国が死刑制度を否定していることは受け入れられない」
2011年06月02日付 Mardomsalari 紙

 司法権人権本部のモハンマド・ジャヴァード・ラーリージャーニー書記は「人権専門会議」の席上、西洋諸国が人権をどのように考え、また彼らが自身に反抗する者たちに対して人権という道具をどのように利用しているのかについて、説明を行った。

 イラン学生通信(ISNA)の報告によれば、モハンマド・ジャヴァード・ラーリージャーニー博士は、人権が一種の政治的道具として西洋諸国に利用されていると指摘した上で、「今や、反革命分子、王制主義者、バハーイー教徒、そしてシーリーン・エバーディーのような人間が、人権の擁護者になっているのだ!〔‥‥〕」と述べた。

 同氏は自身の発言の別の箇所で、次のように述べた。

我が国では、バハーイー教徒だからといって、誰かが逮捕されたりするようなことはない。しかし、この宗派の拡大を許すわけには行かない。なぜなら、われわれはバハーイーを「宗教」とは見なしていないからだ。もし彼らが、体制の枠組みから外れようなどと〔不届きなことを〕考えるならば、他の〔犯罪〕者たちと同様の取り締まりを彼らに対して行うことになろう。

 同氏は、次のように続けた。

西洋諸国はいくつかのテーマを取り上げて、私たちの司法制度に攻撃を仕掛けている。そうしたテーマの一つに、死刑問題がある。彼らは「死刑は良くない」と言い、イランでは死刑が多いことを指摘する。私たちは「死刑は良くない」という部分に、同意できない。

彼らがこうした主張の根拠にしているのは、誤りが生じる可能性があるという点にある。しかし、われわれは次のように考える。すなわち、もし誤りの可能性があるから判決を執行しないのであれば、ではあらゆる判決が執行できないことになる。なぜなら、その他の場合〔=刑罰〕でも判決に誤りが生じる可能性があるからだ。また言うまでもなく、我が国では、キサース刑(同害報復刑)をめぐる問題もある。キサース刑は社会における個人の権利の一つと考えられるものだ。

 司法権長官の国際問題担当顧問でもある同氏は、その上で次のように指摘した。

彼らは、イランでは処刑が多すぎると指摘している。例えば、麻薬〔密売人〕に対する処刑について、私たちは、麻薬の出所はアフガニスタンだと考え、イランはこの問題で闘っているところである。彼らは、麻薬取り締まりで私たちに感謝する代わりに、このような〔=死刑は良くないといった〕話を繰り返している。もちろん、この問題では法律〔の不備〕についても検討の余地があろう。我が国の司法機関はこの問題について、考えを巡らす必要があろう。


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( 翻訳者:日下涼 )
( 記事ID:22835 )