ギュル大統領、シリアの最悪のシナリオへトルコの備えは十分
2011年06月10日付 Radikal 紙

アブドゥラー・ギュル大統領は「私たちは日々の諜報活動により、シリア情勢をとても詳細にフォローしています。軍も、政府も、最悪のシナリオに備えている」と述べた。

ギュル大統領はイスタンブルのタラビヤのレストランで昼の食事をとった後、メディア関係者の質問に答えた。シリアにおける展開に関する質問を受け、ギュル大統領は次のように答えた。

「私たちは日々の諜報活動によりシリアをとても詳細にフォローしています。軍も、政府も、最悪のシナリオに備えています。もちろん、いかなる時でも最悪の事態にならないことを望んではいますが、残念ながら事はよい方向へ進んではいないことが明白であるため、トルコはあらゆることに対し備えをしているのです。必要なことがあれば全て実行されます。本当に憂慮し、事態の進展を追っています。」

ギュル大統領は、死亡者が次第に増加していると述べ、「この正反対でなくてはならなかったのに・・。シリアは、トルコの隣人であり、親戚であり、兄弟です。このため、シリアの国民が直面している状況はトルコに直接に関係しており、関心をもって見守りを続けているのです」と述べた。

■ダヴトオール外相:2800人のシリアの兄弟がトルコに移住してきた。

アフメト・ダヴトオール外相は、シリアの現状が原因で、ここ3日間でトルコにシリアから2800人が避難し、うち90%が子供と年配の女性であると述べた。また、現時点では、シリアの国境で緩衝地帯をつくることはないと述べた。

ジスル・アッ=シュグールでいくつかの軍事作戦によって多くの命が失われたとの情報を得ていると述べたダヴトオール外相は次のように続けた。

「ご存じのとおり軍からも死者がでているとの情報が届きました。そのため、3日前からシリアからトルコへの避難が始まったのです。今も、ハタイ県の県知事と電話で話したところです。シリアから2800人の私たちの兄弟がトルコにやってきたのです。もちろん、私たちはこれを人道的な問題として見ています。避難民たちを個々に確認しています。ハタイ県知事が言うところによると、この移住者の90%が子供と年配の女性ということです。その地域で、シリア軍が軍事活動を実施しようとしているとの報告がきています。接触を図っています。この紛争はできる限り早く終わらせるべきで、民間で命を落とす者がでる展開になるべきではありません。このため、私たちはできる限りのことをしているのです。」

■「トルコへの避難要望が増えたら、全面的にサポートする。」

ダヴトオール外相は、緊迫感が増していて、シリアからトルコに入国の要望が増えれば、これを人道的問題として考慮し、全面的にサポートすると述べた。また、「シリアが平常に復するまでできる限りの受入れを行います。しかし、このような避難あるいは難民という状況は起こるべきではありません。本当に憂慮し、見守っています。たとえ今日はコンヤにいたとしても、私たちの全ての関心は国境における展開に集中しています。関係機構は今朝、このテーマに関する会議を行いました。私たちも会議の報告を受けました。事が悪い方に進まないよう、祈っています」と述べた。

「国境で緩衝地帯をつくることを考えていますか?」という質問を受け、ダヴトオール外相は、さしあたり、そのような考えはないと答えた。

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( 翻訳者:細谷和代 )
( 記事ID:22844 )