トルコの人口増加率・粗出生率・死亡率(死亡者数推移)を見るかぎりにおいて、トルコ人口が1億人に達することはほとんど不可能。
トルコにおける人口増加率は、1990~2008年の期間、続けて減少をみせ、17/1000人から11.7/1000人にまで落ち込んだ。2008年には人口増加率13.4/1000人と回復をみせたが、この増加はつづかず、2009年以降、人口増加率は再び減少傾向にある。
トルコ統計協会(TÜİK)の予測によれば2011年現在、12.8/1000人とされている人口増加率は2019年にははじめて10/1000人を割り込むという。2019年にはトルコの人口は9.9/1000人の増加率となり、人口は8098万3000人となる。人口増加率は2025年には7.7/1000人となり、その時点での人口は8540万7000人となる予測だ。
2011~2024年までの人口増加率予想をもとに、TÜİKは将来に向けての予測を行っているが、それらによれば、2033年には人口増加率は4.8/1000人となり、2046年には0.1人/1000人にまで落ち込む。さらに2046年にはトルコ人口は9227万600人となる見込みである。
同様の傾向が続けば、2046年以降の人口増加率はマイナスに転じ、人口が減少しはじめる。2055年の人口増加率は-3.2/1000人、2060年には-5/1000人にまで落ち込む予測。2060年のトルコの人口は各地で30年前のレベルに減少し、8887万5000人となる見込み。
■合計特殊出生率
発表のグラフでは、1990年2.93/1000人だった合計特殊出生率(女性ひとりあたりの子供の出産数)もゆっくりと落ち込んでいる。その数値は、1998年には2.46/1000人だったものが、2000年には2.38/1000人、2010年には2.11/1000に落ち込んだ。合計特殊出生率は、2011年には初めて人口の自然増加に必要2.1/1000人を割り込み、2.09/1000年となると予測されている。専門家によればこれは重要な分岐点となるという。合計特殊出生が2.1/1000人を下回るということは、人口が将来的(30~40年後)いったん停滞し、それ以降減少に転じることを示す。TÜİK予測では、2022年の同項目は2/1000人、さらに2025年には1.97/1000人となるという。
■粗出生率は減退、死亡者数増加
将来の人口変動について重要な測定基準である粗出生率もゆっくりと減少している。1990年には24.1/1000人だった粗出生率は、2001年には20/1000人へ、2011年には17.3/2000人へ落ち込んだ。
TÜİKによれば、同項目は2018年には15.8/1000人、2023年には14.8/1000人となり、2025年には14.4/1000人に落ち込む予測だ。粗出生率におけるこの推移から判断するに、2035年にはすべての地域で10/1000ポイント(人)に落ち込む予定。
一方、死亡者数は毎年増加している。1990年には39万2000人だった年間死亡者数は、2010人には45万9000人となった。死亡者数は2016年には50万人、2025年には60万人に達する見込み。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:22854 )