石油相代行、ついに決まる
2011年06月06日付 Jam-e Jam 紙

大統領の任命によりアリーアーバーディー氏が石油相代行に

国家オリンピック委員会の現委員長で、体育庁前長官のモハンマド・アリーアーバーディーに石油相代行の辞令が下ったことで、石油省という重大かつ巨大組織は指導者のいない状況を脱したように見受けられる。しかし、一部専門家は異なる見解をもっているようだ。

 本紙記者の報告によると、大統領本人が石油相代行を兼務することは違法であるとした護憲評議会の解釈に従い、大統領が石油相代行を任命せずにいることについて、国会が司法権に訴えを出した次の日のホルダード月12日(先週木曜日)〔西暦2011年6月2日〕、マフムード・アフマディーネジャード大統領はついに、古くからの最も親しい友人の一人〔=アリーアーバーディー〕を石油相代行に任命した。

 アリーアーバディー氏は第9期、第10期政権〔=2005年以降の第一次・第二次アフマディーネジャード政権〕において、セイイェド・カーゼム・ヴァズィーリー=ハーマーネ、ゴラームホセイン・ノウザリー、マフムード・アフマディーネジャードにつづく4人目の石油相代行となる。

 この間、石油省という多くの利益を生み出す重要組織において、石油大臣に次ぐナンバーツーの座、すなわちイラン国営石油公社の代表取締役として、第10期政権で同省入りを狙っていた彼の目論見は、セイイェド・マスウード・ミールカーゼミー前石油相の反対により、失敗に終わっていた。アリーアーバディー氏はこれより前、第10期政権のエネルギー相として国会に指名されていたが、しかし他の2名の大臣候補とともに、国会の信任票を獲得することができなかった。

 第9期・第10期政権におけるアリーアーバーディー氏のキャリアは、極めて浮沈の激しいものであった。ときに彼は、自身の経歴とも、活動経験とも、精通している分野とも、さらには学歴ともまったく不釣り合いな職務を任されてきた。開発工学という彼の行政上・学歴上の経験に合致しえた職は、最近の職務の中では「技術・開発担当テヘラン副市長」が唯一のものと言える。

 しかしこれを除けば、彼は体育庁長官、国家オリンピック委員会委員長、そしてなかでも特に問題となった、農業ジハード省傘下のイラン漁業庁長官を100日間にわたり務めるなど、自らのキャリアと調和しない職ばかり歴任してきたのである。

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( 翻訳者:熊沢絵那 )
( 記事ID:22886 )