体育庁の次は観光庁:観光庁の文化イスラーム指導省への統合法案が上程
2011年06月13日付 Mardomsalari 紙
観光庁の文化イスラーム指導省統合案の起草者ら、統合によってより重い説明責任を政府に負わせる狙いを強調
スポーツ青年省設立のために体育庁と青年庁が統合されたが、今度は文化遺産観光手工芸庁〔※以下、文化遺産観光庁〕を文化イスラーム指導省に統合させる番となった。国会議員らはこの統合の狙いについて、国会に対する政府の説明責任をより重たいものにすることだとしている。
〔※訳註:これらの「庁」は大統領府直属であるため、各庁の長官は国会に対して説明責任を負わない。また大統領は、任意の人物をこれらの庁の長官に任命することができる。しかし省になると、省の大臣は国会によって承認されねばならず、また国会に対して説明責任を負うことになる〕
文化遺産観光庁の文化イスラーム指導省への統合法案を2種緊急法案にするかどうかの検討のために、国会議員らはこの件に関する賛否を話し合った。その結果、議員らは最終的に、この法案を1種緊急法案とすることを可決した。
イラン学生通信(ISNA)によると、この2種緊急法案の起草者の一人であるメフルダード・ラーフーティー氏は、次のように指摘した。「我が国は観光資源や歴史遺産という点で、世界の上位10番以内に位置している。しかし残念なことに、我が国の歴史・文化遺産の代表的な品々は他の国の博物館に展示されているのだ」。
同氏はさらに、「文化遺産観光庁は何年もの間、大統領の監督下にあり、大統領府の部局の一つであった。しかし果たして、この庁は実際に望ましい機能を果たしてきたのだろうか」と付け加えた
〔‥‥〕
この法案の賛成議員として、文化遺産観光庁が同庁に関わる問題に関して、〔国会に〕説明責任を負う必要性を強調したモハンマドヤーリー議員(ターレシュ選出)も、次のように述べた。「文化遺産観光庁を文化イスラーム指導省に統合させることで、文化的領域での活動に関して、関係大臣が〔国会に〕説明責任を負うことになる。それにより、省の業務が改善されることもある」。
同氏はさらに、「多くの国の第一の収入源が観光産業であるにもかかわらず、われわれはあまりに無計画であるために、観光から得られる収入をみすみす失っている」と続けた。
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賛否両議員の発言が終わると、文化遺産観光庁を文化イスラーム指導省に統合するための法案を2種緊急法案にするかどうかの採決が行われ、採決の結果は否決となった。
その上で、参加議員217名中、賛成149票、反対43票、棄権9票により、議員らは文化遺産観光庁を文化イスラーム指導省に統合する法案を、1種緊急法案とすることを可決した。
この法案が最終的に可決された場合、文化遺産観光庁は文化イスラーム指導省に統合され、文化イスラーム指導省は「文化指導文化遺産観光省」に名称が変更されることになる。
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( 翻訳者:種谷悠樹 )
( 記事ID:22975 )