国連安保理、イエメン問題でGCC提案を支持し包括的対話を呼びかけ
2011年06月26日付 al-Hayat 紙


■ 国連安保理、イエメン問題でGCC提案を支持し包括的対話を呼びかけ

2011年06月26日『アル=ハヤート』

【ニューヨーク:本紙】

 国連安全保障理事会は、イエメン問題の全ての当事者に対して「最大限自制に努め、包括的な政治対話に入るように」呼びかけた。また、4月にロシアと中国が反対を表明して以来初めて、イエメン情勢に関する声明を発表することで合意に漕ぎつけた。

 中国の外交官は本紙に対して「イエメン情勢の最近の展開は、安保理による何らかの立場の表明を要する事態になっている」と述べ、声明が「湾岸協力会議(GCC)のイニシアチブと包括的な対話を支持する」内容のものであることを指摘した。

 アリー・アブドゥッラー・サーリフ大統領が、何らかの政治的解決策に参加するか、或いは現在取り沙汰されている「名誉ある出国」が実現する可能性について同外交官は、「中国の立場は明確だ。イエメンの人民の意思を尊重する」と語った。

 安保理は声明の中で「[解決に向けて]邁進することで合意すべくGCCが重ねている仲介努力」に歓迎の意を示しつつ、イエメンの治安状況および人道状況が悪化していることに深い懸念を表明した。

 また安保理の非公開会議では、国連事務総長のイエメン問題特別顧問であるジャマール・ブン・ウマル氏への意見聴取も行われた。ブン・ウマル氏は治安状況や行政機関、国民への基本的なサービスが崩壊する危険性を警告した。イエメンを訪問し政治指導者や反体制派と会合を行った後に帰還したブン・ウマル氏は、サヌアの現状はかつて内戦が混乱を極めた時のベイルートを思い起こさせるものだったと語った。

 ブン・ウマル氏は国連安保理での3度目の報告にあたって、GCCによる地域レベルの努力を支援する必要性を指摘したが、イエメンの政治状況は言うに及ばず、治安や人道の側面でも状況は悪化しており、見通しは非常に暗いと語った。

(後略)

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:23036 )