混乱国会―AKPが解散総選挙を決めたら、どうなる!?
2011年06月29日付 Milliyet 紙
共和人民党(CHP)の宣誓を行わないという決定を批評した研究者兼作家のタルハン・エルデム氏が述べた「公正発展党(AKP)は組閣をし、その後はさぁ解散総選挙だと言う。私はそのときCHP議員がどのような反応を示すのかに興味を持っている」という発言が裏で議論を巻き起こしている。政治学者はというとAKPがこのような選択をするという可能性は低いとの評価を下した。
CHPの決定をNTVで批評したエルデム氏は、CHPの決定は党にとって非常にリスクが高いものであると主張した。エルデム氏は以下のように述べた。
「私が思うに、野党(CHP)は少数派の党内派閥の手に渡り、その影響下に置かれました。熱気を帯びた対話が展開されました。6ヶ月前CHPの門を通過することができなかった者も、今では議員となっています。彼らの影響によって-なぜなら彼らは政治を知らないのだ-このような決定が下されたのです。入党した数人の仲間の影響下に置かれたのです。それほどまでに深刻な決定なのです。初日に国会に入らないというのは、CHPの歴史の中で今までにないことです。」
決定がなぜリスクを帯びているかを、「AKP議員は今日(昨日)宣誓します。そして組閣し、その後には『さぁ総選挙だ』と言います。そのときCHP議員がどのような反応を示すのかとても興味があります」という言葉で説明した。
エルデム氏は次のように続けた。
「3人の議員が拘留されており、1つ目には彼らを裁く裁判、2つ目にはKCK(クルディスタン社会連合)を裁く裁判、3つ目は高等選挙委員会(YSK)があります。どんな法律を発布しても、これらの決定を覆すことはできません。石が投げられ、それを取り除く努力がなされているのです。CHPがこのような決定を下したのは初めてのことです。民主主義を60年間通してきた国で野党一党が決定を急ぎ国会をボイコットするというのは私には理解できません。」
■「解散総選挙はリスクを伴う」
エルデム氏が説明したシナリオが裏で議論を巻き起こす中、法律家及び政治学者も以下のような見解を示した。
エンデル・エトヘム・アタイ教授(ガーズィ大学法学部):「この状況は法ではなく政治的観点から評価されるべき状況です。総選挙はリスクを伴います。先日行われた総選挙で大きな成功を収めたAKPがこのような方法と選択をする可能性は低いと見ています。」
ドウ・エルギル教授(ファーティフ大学社会学部):「AKPが新たに総選挙を行う決定を下すとは全く考えられません。改めて総選挙を望むことは、最も愚かな行為です。危機的な状況だからといって、それを乗り越えるために総選挙を望むなど、浅はかなことです。」
アティッラ・オゼル教授(バシュケント大学法学部):「AKPによる解散総選挙の決定を妨害するものは何一つありません。議会は好きな時に選挙決定を下すことができます。しかしこれは一つの政治的な選択です。このような選択の結果誰が得をするのかもまた、国民の選択が示すでしょう。」
チャール・エルハン教授(アンカラ大学政治科学学部):「AKPの解散総選挙の可能性とは一つの仮説です。仮説または可能性を論ずるのは正しくありません。しかし、CHP議員が議会にいるにも関わらず、いないものとされたのを奇妙に思いました。議長は宣誓のために彼らの名を呼び、結果として彼らが来なかったとしてもそれを記録すべきでした。しかしながら議員らが議会にいるにもかかわらず、(議長は)彼らの目を見て『(彼らは)いない』と言ったのです。」
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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:23081 )