マレクザーデ氏を外務省行政・財務担当次官に任命したことでサーレヒー外相の問責問題が浮上
2011年06月20日付 Jam-e Jam 紙
外務省でのある任命が、国会でのアリー・アクバル・サーレヒー外相の問責問題へと発展している。
騒動の発端は、
在外イラン人問題最高評議会の前事務局長モハンマド・シャリーフ・マレクザーデ氏を、アリー・アクバル・サーレヒー氏が外務省行政・財務担当次官に任命したことである。この問題に対し、一部の国会議員らは昨日、一部の特殊なグループ〔=マシャーイー一派〕が政府内に入りこんでいるとして、強い批判を浴びせた。
一部の国会議員らによると、外相の問責を求める署名の数は25にも達しており、国会運営委員会に提出される寸前まで来ているという。問責案はマレクザーデ氏の経歴について触れた上で、〔マシャーイーが以前長官を務めていた〕文化遺産観光庁から移ってきた人物を、彼の「問題のある経歴」を考慮することなく外務省行政・財務担当次官に任命することは、体制の外交上の利益を危険にさらすものだと強調している。
この問責案には、アフマド・タヴァッコリー氏、モハンマド・レザー・バーホナル氏、アリー・モタッハリー氏、ハミード・ラサーイー氏、ルーホッラー・ホセイニヤーン氏、モハンマド・レザー・カートゥズィヤーン氏、ホセイン・ネジャーバット氏、ゴラーム・レザー・メスバーヒー=モガッダム氏、ザフレ・エラーヒヤーン氏(それぞれテヘラン選出議員)〔‥‥〕らの署名が見える。
これらの議員らは、新しい外務次官には「疑惑」があると主張、この件に関しテヘラン検事長からアリー・アクバル・サーレヒー氏に対し、マレクザーデ氏逮捕〔の可能性〕についての警告があったと指摘している。
〔‥‥〕
マレクザーデ氏の略歴
モハンマド・シャリーフ・マレクザーデ氏の名が人々の口に上るようになったのは、「在外イラン人問題最高評議会」が話題になったのと時を同じくしている。しかし同会議の事務局長、そしてエスファンディヤール・ラヒーム=マシャーイ氏の側近の一人となる前、彼はアーザード大学での仕事をはじめ、複数の役職を経験していた。
ファールス通信によると、彼はアーザード大学でアブドッラー・ジャースビー氏〔※アーザード大学前学長、アフマディーネジャードの政敵〕の顧問、そして同大学の高官の一人を務め、〔‥‥〕「アーザード大学広報センター所長」や「学長顧問」などの役職を得ていた。
マレクザーデ氏はまた、84年〔西暦2005年〕にはアーザード大学付属のISCA News通信の代表取締役も務めていたが、第9期政権〔第1次アフマディーネジャード政権、2005〜2009年〕の成立とともに、文化遺産観光庁次官、そしてIranol Oil社取締役会議長として、マフムード・アフマディーネジャード政権との協力関係をスタートさせた。
〔第2次アフマディーネジャード政権の成立後〕ラヒーム=マシャーイー氏が大統領事務所長に任命されると、同氏は辞令を出し、マレクザーデ氏を「在外イラン人の市民としての権利を保護する会議」の議長に任命した。しかし彼はすぐに昇進を果たし、その少し後、「在外イラン人問題最高評議会事務局長」に任命された。
この在外イラン人問題最高評議会というのは、ニュースのネタになることの多いラヒーム=マシャーイー大統領広報事務所長と密接な機関の一つであり、国会は89年8月5日〔西暦2010年10月27日〕にこの会議を調査することを議決している。
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( 翻訳者:塩尻菜穂子 )
( 記事ID:23119 )