ギュル大統領「シリア国民の要求に答えなければ、シリアは泥沼状態になるだろう」
2011年06月24日付 Zaman 紙
アブドゥッラー・ギュル大統領は,シリアの安定性復帰を求めつつ、次のように続けた。「人々を納得させ、その要求に答えるような、真の正しい努力が必要だ。さもなければ、状況はさらに悪化し、泥沼状態になるだろう」と述べた。
カタールのアル・ジャルク紙のインタビューに答えたアブドゥッラー・ギュル大統領は、冷戦終結後、中東でも変化の風が吹き始めた、と語った。ギュル大統領は、「しかしこの地域のいくつかの体制は、この現実に目を向けず改革の運きに足並みをあわせるのに遅れました。私たちは、常に改革が内側から生まれること、そして、人々の合法的な期待に沿うものであることが必要であること、さもなければ、外国の干渉が代替案となると指摘してきました」と述べた。
「シリアでの動向に対する(トルコの)姿勢の変化に関して、いろいろ言われています。この真相は何ですか。」という質問に答えたギュル大統領は、チュニジアとその後のエジプトにおける事件が始まる以前に、シリア政権と話し、シリアでの改革プロセスを加速化させることの必要性を伝えた、と述べた。ギュル大統領は次のように続けた。「リーダーは、改革と国民の要求を実現に関して、草分けとなることが必要だと伝えました。事件が始まった後も、私たちの対話は続きました。彼らに対して、改革を速めること、そして、人々に対してこの改革がすぐさま行われることを保証する工程表を提出するようにと、私たちは提案と助言を行いました。しかし、事態は誰にとっても心配を与えるものとなり始めました。対話と民主的選択肢を試みるかわりに、血が流され暴力が使われたことを、非常に悲しく遺憾に思います。」
ギュル大統領は、シリアに安定性が戻ることを望んでいると強調し、「不安定さは、さらに多くの血が流れ、分裂が起こることを意味します。すなわち、私たちが望まない最悪なシナリオはこれらです。この種の状況に注意し、対策をとること、そして全ての問題を解決するよう努めることが必要でしょう。人々を納得させ、真の、正しい努力が必要です。さもなければ、状況はさらに悪化し、泥沼状態となるでしょう」と主張した。
ギュル大統領は、人々の要求を実現し、改革における真剣さを示すことを求め、「これらは、シリアの国家元首ベシャル・エサドにより実現可能です。そうであるなら、シリア国民の希望に答えるような歩みを踏み出すことが必要なのです。」と述べた。
「トルコの政府や軍が最悪のシナリオに対して準備を整えた」との言葉に対し説明を求められたギュル大統領は、「国境付近の避難民問題に、非常に良い形で準備を整えました。私たちは、誰にも家や国を捨ててほしくはありません。彼らに対する私たちの責任について自覚しています」と述べた。ギュル大統領は、シリアからさらに難民が流入してきた場合も彼らを受け入れる、と述べ、「なぜなら、これは人道的な問題だからです。人道的問題が悪化し、国境に向けて人々が押し寄せ続けるなら、私たちは彼らを拒否することはできません」と述べた。
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( 翻訳者:加園千尋 )
( 記事ID:23127 )