ノルウェー連続テロ容疑者、トルコへの敵意
2011年07月25日付 Milliyet 紙

ノルウェーで93人を殺害したアンネシュ・ブレイビク容疑者に関し、トルコが注目すべき点がある。同容疑者が事件直前に発表した声明文では、237回「トルコ」に言及しており、トルコに対する敵意が読み取れる。

ノルウェーで何十人もの命を奪った事件の前に発表した1500ページの声明文に、トルコに関する記述が出てきた。

ブレイビク容疑者は、「トルコ人」や「トルコ」に計237回言及。NATOからトルコを追放する必要があるとし、「アルメニア人虐殺」の主張を支持、キプロスの平和活動(訳者註:トルコ軍のキプロス進駐)という名目でトルコがキプロス島を占領していると主張している。アルメニア人、クルド人がトルコ国内で抑圧されているとも言及している。

更に、声明からはトルコ情勢に精通していることが読み取れ、名誉殺人から「エルゲネコン」捜査までトルコの内情に相当詳しい。

「エルゲネコン」捜査は、「イスラーム政権の公正発展党と国家の利益を守るケマル主義世俗エリート間の衝突」であると述べ、アタテュルクによるトルコの世俗国家建設の努力が実らなかったと主張している。

反トルコの主張のみならず、ブレイビク容疑者のPCからは反トルコの風刺画も発見された。トルコのEU加盟へ反対の立場から、EU旗の上に、中にモスクをしのばせたトロイの木馬を描いた風刺画があった。

同容疑者はトルコ情勢に詳しく、声明を読むと、彼が訪問した25カ国にトルコも含まれていた。

■ブレイビク容疑者、裁判所へ連行
ノルウェーの首都オスロとウトヤ島で93人を殺害したことを認めたアンネシュ・ブレイビク容疑者は裁判所に連行された。

抗議者達は「くたばれ、売国奴」と叫び、ブレイビク容疑者を乗せ裁判所へ向う車を止めようとし、車の窓ガラスを割ろうとしたため警察が止めに入る事態となった。ある抗議者は、裁判所周辺に集まった誰もがブレイビクの死を望んでいる、と述べた。

初審理で検察は8週間の勾留を要求すると述べている。審理は非公開となる。
他方、ポーランド検察では今回の事件でポーランドとの関わりがあるかを調査しているが、現段階では告訴や拘束を行っていないと述べた。

ポーランド南部ヴロツワフの検察当局スポークスマンのマルゴルザタ・クラウス氏は、ノルウェー警察の要請を受け、今回の事件との関連を調査していると述べた。ただ、捜査上、詳細については話せないとした。

ポーランド国営テレビも警察がノルウェーでの事件に関連して1人拘束したと伝えた。この人物は、インターネット上で化学物質の取引を行う会社を経営していると伝えられている。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:23426 )