ペルシア湾岸諸国を股にかけて、政府が保有する外貨を売買していた疑惑が浮上
昨今の外国為替市場の混乱に関与していたと見られる人物が逮捕された。
ファールス通信は昨日、このように伝えた上で、「この人物は国の通貨・財務政策の分野に入り込み、信用のある中央銀行関係者を名乗って、ペルシア湾岸諸国で政府が保有する外貨の売買を行うことに成功した。しかし、中央銀行を標的としたこの人物の狙いは、程なくして露見した」と報じた。
ファールス通信によると、H・M・K(略称)という名のこの人物は「逸脱したグループ」〔=マシャーイー一派〕と通じており、彼のウラの目的は同グループに資金源を提供することだったという。このことが露見した後、彼は中央銀行から追放されたとのことだ。
この報道によると、同容疑者は複数の外国為替関係者を買収、イランの外国為替市場を混乱に陥れ、〔‥‥〕それを過熱させては、そこから巨額の利益を上げていた。しかし幸運にも、中央銀行は市場を混乱に陥れていた人物の特定に成功した。
ファールス通信はさらに、この人物の特定と逮捕によって、市民はイランの外国為替市場に平穏が戻ったことを実感していると指摘、現在、この人物がこのような〔違法な〕手段で手に入れた資金を回収するための捜査が続けられていると報じている。
イランの外国為替市場はここ1〜2ヶ月間でかなりの変動を経験したが、市場を混乱させていたこの種の犯罪者たちがどの程度、この変動に影響を与えていたかは、いまだ定かではない。
こうしたことから、今回の報道の真偽を確認するべくジャーメ・ジャム紙記者が取材したところ、中央銀行の広報部は口頭にて上記の報道を否定し、中央銀行から公式に同報道を否定する内容の発表が行われるだろうと述べた。しかしその一方で、中央銀行の別の関係者は今回の報道の内容を認めている。
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( 翻訳者:塩尻菜穂子 )
( 記事ID:23449 )