ベイオール区、イスティクラール裏通りの飲食店テーブル一掃に文章で回答
2011年08月13日付 Milliyet 紙
ベイオール区は、議論を巻き起こしている土地使用制度(土地使用料を支払い、一時的に通りなどの公共の場所の使用が認められる制度)をめぐる一斉捜査に関し、書面による発表を行った。
■「認められることを望んでいない」
ベイオール区が行った発表は以下のとおりである。
ベイオールにおいて、我々が区として施行した土地使用制度は、文明の舞台であるベイオールの遺産(としての価値)を高めるため、また、公益を守るための義務として始められたものである。
ベイオールにおいて、土地使用制度を利用している経営者は、不正で、無制限な、商的又は社会的道徳に背く方法による営業が認められることを望んでいない。
これら(制度に従わない)経営者が、顧客を不正に利益を得るための「人間の盾」とし公共の秩序を乱していることは、受け入れ難い。ベイオールにおける発展及び飛躍が継続するためには、この介入がやむを得なくなった。
土地使用制度に起因する問題を抱える市民は、この介入を歓迎し、支持している。
下記にて、各項目を、質問、回答及び資料によって説明している。この発表は、意図的な情報の氾濫に対する義務として作成されたものである。
1-土地使用料とは何か?何と間違えてはいけないのか?
まず説明されなければならないことは、(土地使用制度における)土地使用料は土地貸借契約ではないということだ。それは土地の一時的利用を意味する。区保有の土地を、(その土地に対する)権利を発生させない形で、関係者に一時的に使用させるということである。また、関係者は使用後に土地使用料を請求される。事前請求はされない。我々ベイオール区は、ベイオールの様々な通りでの商業活動を活発にするために、各経営者に土地使用料を請求し、許可をして土地使用権利を与えてきた。
2-ベイオールのどこで土地使用制度が適用されている?
ベイオール区は、同区にある様々な通りの経済活動を活発化させるため、多くの通りで土地使用制度を施行している。アスマルメスジト、ジハンギル、シシュハーネ、ガラタ、カスムパシャ、クズライ広場などの地区は、この施行によりさらに美しくなり発展した。
ベイオール区が土地使用制度を施行した、タリムハーネ、シシュハーネ、ガラタなどの地区では、この施行は問題なく継続している。特に、屋内喫煙禁止法の施行開始後、経営者たちは、椅子及びテーブルに関する許可を無視し、無許可、違法、無秩序なかたちで占拠した場所を拡大させるために、競い合った。地域の住人が徒歩又は車である場所からある場所へ移動することは、ほぼ不可能な状態になった。経営者と経営者、経営者と顧客、顧客及び経営者と歩行者の間で、絶えず衝突や喧嘩が起こり、これらの通りでは手の付けられないほどの混沌が生じた。アスマルメスジトの経営者たちは、土地使用制度の施行や、ベイオール区が見せた寛容さを悪用し、残念ながら土地使用制度を「通りの占領」へと変えてしまった。我々ベイオール区は、何万人もが利用するこの通りでの、このような違法行為に待ったをかけざるを得なくなり、行政警察が介入せざるを得なくなった。
3-なぜ、今なのか?
ベイオールにおいて、土地使用制度によって生じた混沌をなくすため、ベイオール区行政警察及び関係者は経営者との連絡を密にするよう頻繁に試み、必要な警告をし、彼らがそれによって被害を受けないように努力した。しかし、経営者たちは、我々が示した寛容を、残念ながら悪用し、状況を日ごと悪化させていった。ベイオールにおける、継続させてはならない、持ち越されるべきではない状況に関して、区に寄せられた苦情件数は、7ヶ月で1066件にのぼった。同じ期間で、通りのゴミに関する苦情が868件であったことを考えれば、状況が危機的なものであることがわかるだろう。なぜならば、これまでベイオール区に寄せられた苦情の中で最も多かった項目は、通りに捨てられたゴミについてのものだっただからだ。
ベイオール区幹部及び職員に対して、土地使用に関して直接寄せられた苦情は、(店舗の)登録数よりさらに多い。区の警告を全く聞き入れない経営者たちは、本当はしなければならない都市計画事務所への(店舗の)登録さえも、しなかったのである。6月30日にこの登録期限は終わったが、ベイオール区は、その後7月15日まで寛容な姿勢をくずさなかった。しかし経営者たちは同じ態度をとり続けたために、介入がやむを得ない状況となった。
4-客がいるのにも関わらず、なぜ介入をしたのか?
土地使用制度を利用する経営者は、客が多い時間帯に、権利を超える土地を占拠した。それについてベイオール区は、何ヶ月にも渡って口頭及び文書で警告したが、経営者は必要な手続きを行わず、顧客や観光客を「人間の盾」として利用し、通りの占領をしつづけようとした。そのため行政警察は、客がいる時間帯に介入せざるを得なくなった。
更に、行政警察が都市景観及び規則に合わない営業を行う経営者に対して行った警告を、「ベイオール区から恋人たちが遠のく。2人掛けの椅子が禁止された」などと本来の意図を超えた表現を使ってメディアに訴えたり、メディアを通して我々に圧力をかけようとしたりしたことは、全く受け入れられるものではない。安易な情報改ざんである。
経営者たちは、このような好ましくない景観が生み出されることを、知っていながら又そうしたくて作ったのである。義務を果たさず、不正な通りの占領を、メディアを操作して隠蔽しようとしたのである。ベイオール区に、メディアを通じて圧力をかけ、やむを得なくなった介入を止めさせ、不正で、無制限、無責任な占領を続けようとしている。
5-ベイオールの商人のどれほどが土地使用制度を利用している?
ベイオールの飲食・娯楽場所は、土地使用制度を利用することによって存在し続けようとする経営者だけで成り立っているわけではない。2004年には800軒だった飲食・娯楽店の数は、土地使用制度が施行されたこともあって、2011年には3000軒になった。このうち2250軒は、土地使用制度と何の関係もない。
土地使用制度に関係する750軒の状況は、以下のように要約できる。すなわち、このうち150軒は土地使用料を支払っておらず、無許可で土地を占拠し続けている。残りの600軒のうち350軒は、与えられた土地使用権の制限を違反し、何度も警告を受け、写真と共に証拠書類を作成された結果、土地使用料に基づく土地の使用権は更新されなかった。状況を知らされた各店は、規則に該当したにもかかわらず、ベイオール区役所にも来ず、与えられた最終申請期限である2011年6月30日を過ぎても、違法行為を継続していた。
6-違法な土地使用による悪影響は何か?
歩行者が通りを使えない状態になる。人は、車である場所からある場所へ移動することができない。公共物及び市民のものである通りが、経営者の店となる。質の悪いものを売ろうとする不健康な食品生産分野を制御できなくなる。かつて「駐車場マフィア」がやっていたように、通りそのものが商品になる。文化・芸術会館や観光地は、その潜在能力を失う。土地使用制度を利用しない小売商人の存在が次第に薄くなる。法律や規則が機能しなくなる。国民は、これら全てが起こらないように我々に任務を与えたので、我々もこれらを認めることはできなかった。このため、介入を実現させた。
7-上記の説明は、箇条書きにして以下のとおり要約できる
a) 歩行者はいくつかの通りを使えないような状況にある
b) 土地使用制度に頼った営業をする店が出てきた。つまり、屋内店舗は無いか、非常に狭いこのような店は、屋外店舗のみを使用している
c) 内部を調理場や販売場として利用し、顧客への販売は内部で行い、顧客を立ったまま外の通りでもてなす傾向にある。この状況により、周囲では食べ物・飲み物を手にしたグループがこれらの場所の集まるようになり、質を落としている
d) いくつかの通りは、大部分がふさがれ、商売に用いられている。いくつかの文化芸術センターや観光地などは、この脅威により潜在能力を失っている
e) 当該地区の住人は、その地区を通って車又は徒歩で他の場所に移動することができない
f) 全体として、質が下がっている
g) 不正な競争が始まった。3000軒ある店舗のうち、2250軒は本件と関係がない
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( 翻訳者:津久井 優 )
( 記事ID:23630 )