マカーレム=シーラーズィー、「イラン紙」の特集記事を強く批判
2011年08月16日付 Mardomsalari 紙
次期国会選挙で票の獲得を目指す「放縦な勢力」が存在する
【政治部】〔政府発行の〕イラン紙が「夫人特集号」でヘジャーブ問題を取り上げ、〔ヘジャーブをめぐるイスラームの〕信仰や価値観を嘲笑するかのような内容の記事を掲載したことに、反発の声が強まっている。そのような中、シーア派の宗教的最高権威(マルジャ)の一人であるアーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーは今回の問題に強く反発し、次期国会選挙で票を獲得し、権力の座を守ろうとする〔大統領周辺の一派の〕企てだとの見方を示した。
イラン紙の運営陣に変更が加えられ、怪しげな「関係者」が排除されても、なおも〔大統領側近の〕エスファンディヤール・ラヒーム=マシャーイーやジャヴァーンフェクルらは同紙の運営委員会にとどまり、〔大統領やマシャーイーと対立する〕情報相はそこから排除されたままとなっている。このことは、マシャーイーが〔次期国会選挙用の〕メディア環境作りに向けた「計画部隊」を確保していることを示すものである。〔‥‥〕
今回のイラン紙の特集号について、一部の関係者や国会議員は、〔マシャーイー〕一派が世論に受け入れられ、次期国会選挙で票を獲得することを狙ったものだとの見方を示している。政権関係者と〔国会の〕原理派との間の対立が高まったことで、政権関係者は可能なあらゆる手段を用いて、世論の関心と認知を自らに引きつけようと躍起になっている。彼らはプロパガンダによって、国が抱える重要な問題や国政の失敗から人々の関心を逸らし、さらには新たな支持者の掘り起こしも試みているのである。
こうした中、シーア派の宗教的最高権威(マルジャ)の一人であるアーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーはヘジャーブに関するイラン紙の最近の記事を批判し、「こういった連中が神の命令とイスラームの神聖さを踏みにじるのを、数十万人もの殉教者を出した〔イラン〕国民が許すわけがない」と述べた。
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同氏はイラン紙の特集号に掲載された記事について触れ、「この特集号は最高品質の印刷と多大な国費を使って、広範囲にばらまかれた。特集号の目的は、イスラーム的ヘジャーブに対する人々の信仰を弱め、社会に放縦を広めること、というものに要約することができるだろう」と指摘した。
同氏はさらに次のように述べた。
特集号の内容は、一方でヘジャーブ〔※イスラーム的に容認された女性の服装〕を着用しない者たちへの取り締まり方法は暴力的だと言って治安維持軍を叩き、他方で女子のスポーツを奨励するものであった。そればかりか、ムスリム女性の黒のチャードル〔※全身をすっぽり覆うかたちの服装〕は最低のヘジャーブだ、こんな色は〔ガージャール朝の王〕ナーセロッディーン・シャー〔在位1848-96年〕の発明にすぎない、などと大胆不敵なことすら言っている。もちろん、これは真っ赤なウソだ。
同氏は、「事情に明るい人なら誰でも異口同音に指摘していることだが、これは放縦な勢力が次期選挙で票を獲得するために仕組んだことなのである〔‥‥〕」と指摘した上で、〔マシャーイー一派に向けて〕「自分の目でよく確かめてみるが良い。昨日までエジプトでやりたい放題だったファラオは、いまや担架の上で裁きを受けているではないか。ヒズブッラーたち眼を、そして神を恐れよ。お前たちにいつまでも今の地位があるわけではないということを認識するべきだ」と警告した。
マカーレム=シーラーズィー氏はさらに、「お前たちが神の命令とイスラームの神聖さを踏みにじるのを、数十万人もの殉教者を出した〔イラン〕国民が許すわけがない。彼らはお前たちの夢を、必ずや葬り去ることだろう」と指摘した。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:23676 )