民族主義者行動党バフチェリ党首、「PKKキャンプを破壊せよ!」
2011年08月17日付 Milliyet 紙

民族主義者行動党(MHP)のデヴレト・バフチェリ党首は、12人が死亡し11人が負傷したハッキャーリ・チュクルヂャ郡のテロ事件について会見を行った。

党としてテロとの戦いで行うべきことを語ったバフチェリ党首は、「エルドアン首相がテロ組織PKKの卑劣な攻撃に粘り強く対応すると言ったのは、裏切りとはいかないまでも許されない怠慢として受け止めている」と話した。

■「我々の痛みは甚大で、憎しみと怒りは計り知れない」

「トルコ国民は、新たな悲劇と非人道的な殺人者による暴力的な攻撃に揺さぶられている。ハッキャーリのチュクルヂャ郡で軍の部隊が移動中、PKKのテロリ ストたちが爆発させた地雷で7名勇敢な兵士が犠牲になり、11名が負傷した。我々の痛みは甚大で、憎しみと怒りは計り知れない。犠牲となった親愛なる仲間の冥福 を祈り、彼らの家族、同僚、そして国民全てにお悔やみを申し上げる。怪我をした方の一刻も早い回復を祈っている。」

■「政府の政策は血に飢えた殺人者たちにチャンスを与えている」

「公正発展党(AKP)政権のこれまでのPKKに対する無関心、消極的な姿勢が、これほどテロを憂慮すべき事態となることを許している。分離独立への期待感や破壊作戦の中で実施された危険な手法が、わが国を分断・離散のとば口まで追いやっている。陰謀をひろげ、分離主義をけしかけ、国民の期待に反する政府の政策は、血に飢えた殺 人者たちにチャンスを与え、愚かな行為を加速させた。6月12日以降増加している残忍なテロ行為の根本的な原因をここに求めるべきである。」

■「我慢の限界」との宣言に信憑性がない

「残忍な行為が続く中、一方ではPKKメンバーが役人、警官、軍人、一般市民を襲撃・拉致するという恐ろしい事件も続いている。AKP政権は、公務につく者や一 般市民の生命・財産の安全を守れないほどの無策・無力に陥っている。エルドアン首相がAKP10周年記念で演説した『もはや我慢の限界であり、彼らは報いを受けることになるだろう』という言葉や、犠牲者の家族や勇敢な兵士たちの追悼にあたっての「殺人組織は壊滅される」という宣言には、全く具体性や信憑性 がない。」

■ラマザンを言い訳にするのは意識の欠如の表れだ

「国民をごまかし、その場しのぎのために、首相の今回の発言も新しい時間稼ぎに他ならない。これに似た発言を過去にも聞いたが、結局テロに対する効果的な対策がとられなかった。『彼らによって流された血で彼らが破滅する。自らの行いの報いを受けることになる。流された血はこのままでは済まない。今後の我々の対応が明らかにするだろう』と言ったのはエルドアン首相自身なのだ。最近になってエルドアン首相がPKKの卑劣なテロ行為に粘り強く対応すると言ったことは、裏切りとはいかないまでも許されない怠慢として受け止めている。テロに対する沈黙、消極性、譲歩、無策の言い訳としてラマザン月が持ち出さ れるのは全くもって意識の欠如の表れである。」

■国民はAKP政権が勇気をもって一歩踏み出すことを期待している

「シリアに『我慢の限界』といって迫った政府が、トルコを分断の危機にさらすテロ組織に同じ態度と決意を示せないことで、政府の真の意図と顔が浮き彫りになっている。テロや分断問題が増す現状から、首相がこれらとの戦いについて政府プログラムにさえ織り込んでいないことが、そもそも彼らの発言の信憑性を失わせ、空洞化させている。

 AKP政権のこれまでの態度、進める政策、秘密裏の作戦などは、PKKや分断主義者たちに対する有効な戦いを望むどころか、妨げとなっている。にも関わらず、国民はAKP政権に断固とした、真摯かつ勇気ある一歩を踏み出すことを期待しているのだ。」

■MHPから政府への提言

1. PKKカンディルキャンプに陸空からの作戦を全力を挙げて取り上げ、悪の巣窟を壊滅させる。
2. イムラル島に拘留されている乳児殺人犯の面会を全面的に禁止し、進められている協議を中断する。
3. イムラル島の殺人犯の面会は家族以外すべて禁止とし、弁護士を介したテロ組織への指導を禁止する。
4. 問題解決という名の有害な政策を終了し、この政策を主導した副首相を解任する。
5. 分断主義者との戦いに向けた包括的な対策を検討し、エルドアン首相はこれまでの過ちを認め反省すべきである。

MHPは、分断主義やそこから派生したテロと戦うため、必要な支援をする準備と決意がある。

■国民は忍耐ではなく、断固とした戦いを期待している

「AKP政権は中東への西側の計画に協力するをやめ、意識をイラク北部へ向けるべきだ。そしてカンディルを、ゲリラたちを撲滅するには時を失してしまっていることを知るべきだ。国民は首相や政府がテロや政治的やっかい事に対して、これ以上どんな忍耐をもって対応するのか関心をもって見ている。国民の良心的感情が悲鳴をあげているこの状況で、堪忍袋の緒は切れ、我慢の限界はとっくに超えている。熟知すべきは、国民はテロ問題で忍耐ではなく、 根本的解決に繋がる積極的かつ決断力のある断固とした戦いを求めているということだ。」

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:23683 )