アンカラ-コンヤ間の高速鉄道は2011年8月23日火曜日に運行開始する。
ビナリ・ユルドゥルム運輸相は、2011年8月23日火曜日の開業式典とともに運行が開始されるアンカラ-コンヤ間の高速鉄道の視察を行った。高速鉄道を運転した運輸相は、2011年8月24日水曜日7時からアンカラとコンヤで高速鉄道の切符が購入できると述べた。
ユルドゥルム運輸相は、高速鉄道の出発前にアンカラ駅で記者会見を開き、この路線の正式な開業は2011年8月23日火曜日であり、この開業前に自らがこ の路線の視察を行うと語った。運輸相は、距離が309キロメートルに及ぶこの路線では、時速300キロまで速度を上げることができるが、この速度は新しい 機材が投入されてから可能となるとした。当初は所要時間が1時間半となるとしていた運輸相だが、新しい機材の投入後これが1時間15分に短縮されると 述べた。プロジェクトの総額は10億トルコリラだとし、2006年に始まったプロジェクトが約4年8カ月で完了したことに言及した。運輸相は、この路線の完 成にかかった工期に関する批判があることにも触れ、欧州ではこの種の路線の完成には最低でも5年かかると強調した。運輸相は高速鉄道の特性とこの路線 に関する技術的な情報にも触れた。この区間全体で5万6135トン分のレールが使われ、80万5千個の枕木が敷かれ、計253の地下道と架橋がつくられ ており、このプロジェクトはトルコで初めて地元の請負業者への委託により実現し、工事の中心は完全にトルコの会社であったという。
ユルドゥルム運輸相は、トルコは近代鉄道の下部構造と上部構造について重要な成果を手にしたと述べ、8,9カ月前に完成した路線の試用期間が始まり、この 期間内にこの路線の信用度が試されたと語った。この路線には少しずつ、1センチ単位の測定が行われたと説明し、「ピーリー・レイス」という名の試用車両により 全ての測定が行われ、測定結果は検証され、この路線の運用開始に関する報告書が提出されたと述べた。ユルドゥルム運輸相は、コンヤ駅舎は修復され、新しい 駅舎の工事も始まると述べ、アンカラとコンヤから7時、11時30分、15時30分、18時30分の便が設けられると述べた。コンヤからカラマンへも連 結車の路線ができることに触れ、列車は、356のエコノミーシート、55のビジネスシートの計411人の乗客を収容するという。運賃はエコノミークラスは 25リラ、ビジネスクラスは35リラとなり、国鉄は運用開始のため、最初の15日間運賃を10リラとする。ユルドゥルム運輸相は、「みなさん、8月24日 水曜日7時からアンカラとコンヤで高速鉄道の切符が購入できます」と語りかけた。
■「事故対策として必要な措置は全てとった」
ユルドゥルム運輸相は、会見の後、記者たちの質問に答えた。「中国では高速鉄道事故が起こった。この路線でもこのような事故が起こる可能性はあるか」との 質問に、事故対策では高速鉄道は普通列車よりも安全性が重要であると答えた。説明によると、特に信号システムに関しては取り組みが行われており、国鉄は中 国の事故を調査して得た情報をもとにコンヤ路線においても実験を行ったという。トルコの路線の信号システムに欠陥はないとし、事故対策として必要な措置は 全てとったと述べた。運輸相は、事故の人的要因を最小限にするためにも教育を重視し、モラルを高く維持するよう努めると述べた。
ユルドゥルム運輸相は、「スィヴァス路線はいつ終わるか」との質問に、2015年末に完成予定であり、工事が続いていると答えた。カルスとエルズルムへの 高速鉄道の路線も2023年のビジョンにあると言及し、これらの路線の工事に関しても取り組みが続いていると述べた。運輸相は、コンヤには年間3百万人の 乗客が訪れることを予定していると付け加えた。
■ユルドゥルム運輸相による試用運転
ビナリ・ユルドゥルム運輸相は、会見の後乗車し、運転室に入った。運転席に座って担当者から列車に関する説明を受けた運輸相は、「うまくいきますように」 と言いつつ運転を始めた。報道陣の「電車の運転はどうか」との質問に、「とても楽な気持ちで運転している」と答えた。技師たちに対して「初めてにしては悪 くないだろう。助手になれるか」などと冗談を言い、コンヤまで列車を運転した。運転中の速度は250キロまで上がった。運輸相は乗車中、鳥が列車の前ガラ スにぶつかった事に関して、「これは外国の鳥で、トルコの鳥ではない。これが最初で最後になると良い」と述べた。
ユルドゥルム運輸相の乗車中、運輸省のハビプ・ソルク事務次官とトルコ国鉄のスュレイマン・カラマン代表も同行した。
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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:23712 )