駐モスクワ・イラン大使は、S-300ミサイル防衛システムの売却契約を一方的に破棄したとして、ロシア側と調整をした上で、同国をオランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)に提訴したことを明らかにした。
セイエド・レザー・サッジャーディー大使はRIAノーボスチ通信とのインタビューの中で、「S-300システム売却契約では、当事者の一方が自らの責任を果たさなかった場合には、他方はICCに提訴することができる旨が書かれている」と述べた。
同大使はS-300システムをイランに納品しようとしないロシア側の言い分として、国連安保理決議の存在を挙げ、「この件でイランを訪問したことのあるロシア当局者の一人は、もしICCがS-300のイランへの納品を決議違反ではないと判断するならば、ロシアはこのシステムをイランに納品すると述べていた」と語った。
同大使はその上で、「イラン側は、S-300の納品は安保理決議に反するものではないと確信しており、それゆえこの件でICCに提訴を行った。本件で勝訴すれば、ロシアはS-300のイランへの納品が認められることになる」と付け加えた。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:23757 )