「私たちはいいからソマリアへ」貧困家庭の人々、バイラム用の特別パケットを断る
2011年08月29日付 Milliyet 紙


エルズルムで援助の必要のあるいくつかの低所得家庭は、自分たちに送られてきた乾物の食品援助を断り、干害と飢餓に苦しむソマリアに送るよう望んだ。貧しい人の「見本となる姿」は協会関係者を感動させた。

エルズルムで毎日昼と夜に、1000人に3種の温かい食事を提供しているヴスラト協会は、ラマザンのために1000家庭に乾物の食品を配った。協会関係者たちは、 中にオリーブオイルからヘルヴァ、チーズ、米まで21種類の食品が入った援助パケットを小型トラックに載せて低所得家庭へと送り届けた際、いくつかの家で驚かされた。困難な状況にいるにも関わらず、一部の家庭は、援助パケットを家へ運んできた協会関係者たちに向かって「私たちは何とかするから、私たちに下さるこの食品援助をアフリカで飢餓に苦しむ人たちに送ってください。彼らの状況は私たち以上にずっと過酷です。私たちは近所の人たちが恵んでくれる食事でも空腹を満たすことができます」と話した。

■「アフリカの人たちはもっと必要としている」

何年も前に伴侶を亡くし、息子1人、娘3人の計4人の子どもとともに生活の苦しみと戦ってきた58歳のスメル・ドゥラックさんはアフリカに暮らす人々を見るたびに自分の状況に感謝していると話した。テレビで見たアフリカの人々を想ってたくさん泣いたと話すドゥラックさんは次のように語った。

「心の底から彼らに何か援助をしたいという気持ちが生まれてきます。しかし私は何も持っていません。ラマザンで私たちに配られる食品援助をアフリカに送るように望みました。協会関係者たちは送ると約束してくれました。私たちは、近くの人がおなかをすかせている時に、知らないふりを決めこむ社会ではありません。空腹のときには近所の人がドアを叩きます。そのため、アフリカの人々は私たち以上にこの援助を求めているのです。」

援助を必要としている人々が語ったことを聞き、感動した協会関係者たちは、運んできた救助パケットをもう一度トラックに積み直した。

協会の給食責任者であるジェリル・チャルシュカンは「毎日1000人に温かい食事を配っています。ラマザンにより厚志家が私たちに下さった 乾物の食品を援助パケットにして配り、援助を必要としていると私たちが判断した家庭に送り届けたいと思いました。しかし、その家庭の門まで行き、食品を必要としていると考えていた家庭の多くがその援助パケットを断り、ソマリアに送るよう求めました。この言葉に心を動かされました。私たちもこの援助物資を彼らに代わってアフリカへときちんと送り届けます」と語った。

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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:23788 )