国連のマーヴィ・マルマラ号(注)報告書がイスラエル寄りのものになるとの情報が流れるなか、ダヴトオール外相はイスラエルに対し厳しい会見を行った。ダウトオール外相は、「トルコとイスラエルの軍事的な同盟はすべて白紙に戻される。イスラエルとの外交関係は次席書記官レベルに引き下げられる」と述べた。
ダヴトオール外相は国連のマーヴィ・マルマラ号報告書について言及し、トルコの要求が実現しないかぎりイスラエルとの関係正常化はないと強調した。ダウトオール外相は、イスラエルとの軍事的同盟の停止、外交関係の次席書記官レベルへの引きき下げを発表した。
■トルコ、イスラエルへの5つの制裁
ダウトオール外相は、イスラエルのトルコへの謝罪、賠償金の支払い、およびガザへの封鎖の解除というトルコの要求が実現するまでの間行われることになる5項目の対応策を発表した。ダウトオール外相は、対応策を次のように列挙した。
1―トルコは、イスラエルとの外交関係を次席書記官レベルに引き下げる。これをうけ、駐イスラエル大使をはじめとする全外交官を水曜日までに召還する。
2―トルコとイスラエルの間の全ての軍事的な同盟は白紙に戻される。
3―東地中海に最も長い海岸線を有するトルコは、東地中海での航行自由の確保のため、必要な措置をとる。
4―トルコは、イスラエルが行っているガザ封鎖を認めない。イスラエルが2010年3月31日以来行っているガザへの封鎖を、国際法廷が審議するよう求める。このために国連総会が行動をとるよう、必要な行動を開始する。
5―イスラエルの攻撃により被害をうけたトルコおよびその他の国籍者による損害賠償訴訟に対し、必要な支援を行う。
【訳者注】2010年5月に、ガザに向かっていたトルコの支援船マーヴィ・マルマラ号がイスラエル軍の襲撃をうけ、9名の死者がでた事件。
(本記事は
Asahi中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:23828 )