イスラエル・リーベルマン外相、「PKK援助・アルメニアロビー支援でトルコに報復」―イスラエル報道
2011年09月09日付 Radikal 紙


タカ派でしられるイスラエルのアビグドール・リーベルマン外相が、トルコ政府に対する報復として計画していることのなかには、「PKKリーダーとの会合、米アルメニア・ロビーとの協力」が含まれているという。

イスラエルのイディオト・アハロノト紙は、「(トルコを)罰する」と題した記事のなかで、支援船襲撃への謝罪をめぐり、トルコが発表したイスラエルに対する制裁策に対し、イスラエルが対抗策をとると報じた。[訳者注:トルコ政府は、ガザ支援船に対する攻撃に関しイスラエルに謝罪を求めていたが、イスラエルが謝罪しないことをうけて、外交関係の書記官レベルへの引き下げなどの制裁策を発表している。]
同紙によると、「リーベルマン外相は、トルコの制裁に対し一連の強硬な対応策を提案している。イスラエルは、アメリカにおけるアルメニア・ロビーと協力し、さらにクルド人反政府勢力に武器供与を提案する」という。

■トルコへの報復策検討会議

アハロノト紙は、イスラエル外務省高官らが去る木曜日に会合を開き、金曜日にリーベルマン外相も出席して行われる会議のための準備を行ったと報じ、「金曜日の会議は、トルコのエルドアン首相が行った直近の脅迫とトルコ政府が対イスラエル関係の外交レベルを引き下げたことに関連して、イスラエルがとる対応を検討するものである」と記した。

報道によると、この木曜日の会合の結果、イスラエル高官らは、「トルコは、イスラエルが謝罪するか否かとは関係なく、イスラエルとの対立をイスラム世界におけるトルコの地位強化のために使うことを選択した」との意見で一致したという。また、「この結果、リーベルマン外相が謝罪に向け前向きの対応をとる必要はなくなり、それにかわり、イスラエルがトルコを「罰する」方向での対応に集中することを決めた」と報じた。

■外交上、安全保障上の「制裁」

現在、外務省が「トルコに対して使える外交上、安全保障上の対応策パケットを策定することを決定した」と報じた同紙は、最初の一歩として、「イスラエルの旧軍人のトルコへの渡航禁止と、一般市民に対するトルコ経由での旅行の中止の要請」が決められたという。

■リーベルマン外相、アルメニア・ロビーに対し大会で協力を提案

また、この他に計画されていることのなかには、アルメニア・ロビーとの協力関係を促進することも含まれるとし、「リーベルマン外相の今月予定されているアメリカ訪問のなかでアルメニア・ロビーの指導者らの会見、彼らの大会での反トルコ協働の提案が予定されている」と報じた。

この方策が、「世界的規模でのアルメニア人虐殺周知活動にイスラエルも貢献することを意味する」とする同記事は、これがトルコに対し大きな打撃となると主張している。イスラエルは、アララト山に関する問題でもアルメニア共和国を支持するという。

■「リーベルマン外相、PKK指導部と会合を計画中」

同紙は、PKKとも協力関係を築く予定と報じ、「リーベルマン外相は、また、クルド人反政府グループPKKのリーダーとヨーロッパのどこかで会合をもつことも計画している。その目的は、彼らと協力し、可能なあらゆる分野で彼らを強化すること」であるという。この会合で、クルド人はイスラエルに対し、(軍事)教育と武器供与を求める可能性があり、こうした方策が実現すれば重要な反トルコ態勢ができあがる、という。

■外交キャンペーンも行う

アハロノト紙は、リーベルマン外相の「対策パケット」には、ある種の「外交キャンペーン」もあるとしこの枠内で、世界中のイスラエル代表部に対し「少数派に対するトルコの行動への抗議に、参加するか、あるいは情報提供するように指示した」と報じた。

同紙は、「リーベルマン外相によってまとめられた強硬な対応は、他のことも含め、同外相がエルドアンに対し、「反イスラエル行動が一方通行の道」ではないことをはっきり示したいがために作られたものだとも報じた。この文脈で、同紙は、この記事を、リーベルマン外相の「エルドアンに、イスラエルに楯突くと損をするとはっきりわかるような代償を払わせる。トルコは、我々イスラエルに敬意と尊敬を払えばいいのだ」との言葉で締めくくった。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:23913 )