アレヴィー派に関する教科書記載にアレヴィー派団体内で意見の相違
2011年09月11日付 Yeni Safak 紙


アレヴィー派の信仰が教科書に掲載されたことを批判する人々に厳しい態度を示したハジュ・ベクタシ・ヴェリ文化センター財団のハサン・メ シェリ会長は、これら一部の人々が「アレヴィー信仰はイスラムの一派ではない」という論理から出発し、見苦しい振る舞いをしていると発言した。

アレヴィー派の信仰に関する知識が宗教教育・道徳知識の授業に加えられたことは、周縁的(立場にある)アレヴィー派に不快な思いをさせた。アレヴィー・ベクタシー連盟のアリ・バルクズ前会長がこの融和政策を、アレヴィー派を同化させる取り組みとして評価したことに対し、ハジュ・ベクタシ・ヴェリ文化センター財団のハサン・ メシェリ会長は反発し、アレヴィー派信仰を異端と認識する人々を批判した。アレヴィー・セミナーへも参加したメシェリ会長は、宗教科目の教科書に アレヴィー派の信仰が加えられたことを「アレヴィー派とスンニー派の兄弟としての絆を発展させるために踏み出された重要な一歩」として評価した。「アレヴィー派信仰はイスラムの一派でない」と言う一部の人々が、そもそもこの融和策を阻もうとする理由にも言及した同会長は、「これらの行動は非常に見苦しく、平和に寄与しない企みである」と述べた。

■重要な一歩

アレヴィー派信仰をイスラムではないと示そうとする活動にも言及したハサン・メシェリ会長は、以下のように話した。「このような詭弁を誰も信じはしない。あなたがたは『神、ムハンマド、アリー』と言っていながら、しかしアレヴィー派信仰がイスラムではないと言っているのです。このようなアレヴィー派信仰(の説明)を誰も信じるわけがない。」

メシェリ会長は、ジェム・エヴィの地位、ハジュ・ベクタシ・ヴェリ廟の現状、そしてムハッレム月の断食(の承認)に関するアレヴィー派の期待が未だ叶えられていないとし、「これらの事柄も近い将来に叶えられ、兄弟の絆を強化するだろう」と話した。

■アレヴィー派を利用しようとしている

マラトゥヤ県ハジュ・ベクタシ・ヴェリ文化センター財団のハサン・メシェリ会長は、ドイツ政府が、1988年から現在に至るまでトルコ人労働者の税金から除いていた50億ユーロもの金銭を押収し、この金銭を「マイノリティーであることを主張することの見返りに協力関係にある一部のアレヴィー協会と財団に与えることを請け負った」と発表した。メシェリ会長は、一部の協会と財団の代表者らに対してドイツが、「われわれはムスリムではなく、マイノリティーの地位に移ることを望んでいる」という発言の見返りとして金銭を与える約束をしているのだと話した。

■カラブルト氏「希望を与える進展」

アナトリア・トラキヤ・ベクタシー連合(ATBB)の会長であり、アレヴィー連合プラットフォームの理事でもあるドゥラク・カラブルト氏も、アレヴィー派信仰が教科書に掲載されたことを、政府が踏み出した積極的な一歩として考えているとコメントした。カラブルト氏は、以下のように述べた。

「ここで重要なことは、生徒らに授業にてアレヴィー派信仰が非常に正しい目的に適った形で説明されることだ。この点に関して ATBBとして関係各所と話し合いながら、授業での説明方法をわれわれ自身きちんと検証を続ける。そこで得た印象を市民や世論と共有する。」

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:23925 )