ニコラ・サルコジ仏大統領は、直前に発表された電撃訪問という形で、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相より数時間早く、リビアへの公式訪問を実現した。
サルコジ大統領は昨日、デイビッド・キャメロン英首相と共に、リビア国民評議会の首脳らと会談した。サルコジ大統領は、その後、反カダフィ派の拠点ベンガジにおいて、パリから持参した仏国旗を市民に配り、自分たちは新生リビアと共にあると語った。サルコジ大統領とキャメロン首相は、失脚したリビアの指導者ムアンマル・カダフィーの逮捕の必要性を口にする一方で、リビアへ向けた支援は石油利権獲得の為に行っている訳ではないと主張した。サルコジ大統領はリビア訪問を、「自由なシリアを望む人達へ」捧げたのだと述べ、「シリアの若者も、リビアの若者と同じチャンスをつかむことを願う」と話した。
フランスでは、サルコジ大統領の突然の訪問は、「アラブの春」歴訪の旅に出ているエルドアン首相に対するライバル心に起因すると報道された。ウエストフランス紙上では、ブルーノ・リポッシュ氏が「エルドアンはライバルか?仲間か?」というタイトルの署名記事を書いた、サルコジ大統領とキャメロン首相がエルドアン首相と同じ日にリビアを訪問したことは偶然ではないとされている。リポッシュ氏は、「パリとロンドンでは、『アラブの春』による成果を自分たちではなく、エルドアンがもぎ取ることを嫌がっているように見える」という表現を用いた。しかしながら同氏は、欧州はエルドアン首相をライバル視するのでなく、仲間と見て取った方が良いと述べ、エルドアン首相がエジプトのムスリム同胞団とイスラエルの両方と対話できる、唯一のムスリム・リーダーだと主張した。ラ・パリジャン紙では、サルコジ大統領は、突然のリビア訪問で、仏企業が石油利権入札において優先権を獲得するための話し合いを行っていたと報じられた。
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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:23983 )