宗務庁の設立及び職務に関する法律の改正を定めた民法判例法(KHK)によって夏休みに開講されるコーラン教室受講の小学校5年生以上という制限が撤廃された。250の重要なモスクにはガイドスタッフが導入された。
政府は数カ月来議論されていた宗務庁再編の試みも民法判例法(KHK)で行った。この事案で驚かれたことは、コーラン教室に年齢制限を定めた条項の撤廃だった。宗務庁の設立及び職務に関する法律の改正を定めたKHKが昨日(16日)の官報で公表された。これによると、夏季に開講されるコーラン教室の小学校5年生以上での受講を定めた条項が撤廃された。
今回撤廃された同法の条項は次のようなものだった。「初等及び中等教育機関で学習される必修の『宗教文化と道徳』の授業以外に、コーランとその趣旨を学ぶこと、コーランに精通すること、宗教的知識を習得することを望む者のうち初等教育を修了した者のため、宗務庁によってコーラン教室が開講される。この教室への参加は、本人の希望、幼年者の場合は保護者の希望により行われる。このほかに、小学校5年次修了者のため、国民教育省の監督下で、夏休みのコーラン教室が開講される。コーラン教室の開講、教育内容、検査体制、同学校で学ぶ生徒たちが入る寮及び宿泊所の開設、学習に関する問題は別途定める規則による。」
■職員の充実
宗教職員任命の簡易化のため「監督職員の欠員定員は、いかなる手続きも必要とせず、廃止されたものとみなす」という条項も廃止された。これにより欠員も埋められる。この改正によって、歴史的に重要なモスクに任命されるという形で、段階に応じて250のモスクに、ガイドスタッフ定員が設立された。KHKによると、外国での活動の成果をあげること、国際レベルで行なわれる合議会議を開催すること、外国での宗教関連業務を行うこと、その他、長官によって与えられるさまざまな職務を遂行することを目的として40人の、「長官付けムフティと「長官付け説教師」が任命される。
■契約イマーム
説教師、コーラン教室の教師、モスクのイマームやハティプ、ミュエッズィン(礼拝呼びかけ人)の各職員のうち欠員のある職に外部から契約職員を採用することができる。外国での宗教的業務が、大使館付の宗務顧問やその他宗務長からの出向職員によって充足できない場合には、(NGO組織などとの)「調整機関」設置も可能とする。
■世俗教育を終わらせる攻撃
共和人民党(CHP)のイサ・ギョク国会議員は、コーラン教室に年齢制限を設ける規制が撤廃されたことを、「トルコにおける世俗教育を終わらせる攻撃である」と評価した。ギョク議員は次のように述べた。
「エジプトで、自分は世俗的ではないが、世俗国家を指揮していると述べた我が国の首相様が、翌日にはトルコにもどり、トルコの教育システムの本管をコーラン教室にゆだね、イマーム・ハティプ高校を職業高校としての認知し大学入試での係数適用を変更した理由がはっきりした。首相の「非世俗」宣言につづき、すでにひびの入っているトルコの世俗構造の根底に爆弾をしかける試みが続けられている。」
■アタテュルクの抹消を望んでいる
新教育科学就労者組合中央執行委員会と局長委員会の委員たちはアタテュルク廟を訪問した。ヴェリ・デミル同組合長は、アタテュルク廟記帳簿に次のように記した。
「偉大なる解放者、教育者の長アタテュルクへ、独立戦争で民衆とともに創設された共和国は88年目の年に政治的・経済的・社会的問題に直面している。あなたが非常に重要視された国民教育大臣は省の職務からあなたとあなたの原則をKHKという一撃で消すことを望んでいる。しかしこれは誰にも不可能である。」
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:24002 )