高速鉄道には「女性の隣」基準がないと主張するトルコ国営鉄道(TCDD)のスレイマン・カラマン総局長は、女性に対しては積極的差別がなされると語った。
TCDDのスレイマン・カラマン総局長は、高速鉄道における「女性の隣は女性」適用に関する報道についてコメントした。高速鉄道を含むすべての列車で、10パーセントの女性乗客割当席が「女性との隣席禁止」とみなされているのは、トルコ国営鉄道総局と運送システムについて知らないことに起因するとし、「これを正そうなどと思い込む者や、トルコ国営鉄道と政府を抑止者だと言う者たちは、国民の権利を侵害している」と述べた。
カラマン総局長は、鉄道の座席配分システムにおいても、座席システムが出来る前から女性割当ては適用されていたと語り、以下のように続けた。「女性客向けの規則の歴史は鉄道事業と同じくらい古いものだ。列車でだけではなく、各都市間の陸上交通にも似たような規則はある。そもそもは、列車には10パーセントの女性割当てがあるということだ。この座席は、切符売場へ一人で来て、『私は女性なので隣も女性にしてほしい』と言う女性客用のためのものだ。例えば割当て数が埋まったとしよう。するとシステムは自動的にどこでも空いている座席を指定する。女性割当て数が埋まらなかった場合、列車出発の1時間前にシステムが自動的に空いている座席を売りに出す。その時には望めば誰でもその席を取ることができる。
切符売り場で切符を買う際、たとえ女性でも『女性の隣にしてほしい』と告げなかった場合は女性割当て席には振り分けられない。トルコでは初の列車以来、このようにされてきた。コンピューターシステムに移行する前、旧式システムにおいてもこの運用はあった。これのどこが女性との隣席禁止なのか。155年間適用され続けた方法には問題なく、事実に即さない報道のせいで問題が生じたということか?」
TCDDのカラマン総局長は、高速鉄道が鉄道の旅を再び普及させ、列車の旅文化が共和国初期のように大きく広まったと語った。
また、過去の規則の中から例を挙げ、1937年の「トルコ鉄道公安警察に関する規則に」「列車を待つための婦女専用待合室や女性専用車両に男性が入ることは禁止であり、入る者がいればすぐに退出させられる」という文言があり、この規律によると当時の条件には列車の女性割当てだけでなく、駅にも女性専用の待合室があったと明かした。
■「彼らがアタテュルクをも批判しても私は驚かない」
カラマン総局長は、次のように述べた。「我々を『女性の隣は女性と定める抑止者』と批判する人々が、ベヒチ・エルキンやアタテュルクをも同様に批判しても私は全く驚かない。ここに差別があるとするなら、それは積極的差別である。我々は差別をしているのではなく、区別を行っているのだ。これらは憲法とは関係ない。女性割当ては女性客の要請に基づいて形成された慣行である。自国の国民の社会学が分からない者たちは、トルコ国営鉄道もトルコも分からないだろう」
カラマン代表は、10パーセントの女性割当ては他の陸上交通においても適用されていると指摘し、この規則が禁止主義のように見られたとしても、トルコと新しい交通文化を結びつけた高速鉄道のイメージが傷つくことはないと強調した。
カラマン代表は、高速鉄道は100パーセント近くの乗車率で稼働していると述べ、もはや全ての都市が高速鉄道を望んでおり、2023年までには政府が計画している高速鉄道によってトルコはヨーロッパの高速鉄道において一位に伸し上がるだろうと語った。
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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:24009 )