学校に行きたい!―親を警察に通報した11才少年のドラマ
2011年09月20日付 Milliyet 紙
シヴァスで家族が学校に通わせないことを理由に、115警察緊急コール(日本の110番)に電話をして助けを求めたアイクト.P君は、国民教育局によって学校に登録された。
トゥズルギョル地区の平屋で母のG.P.と義父であるİ.P.と暮らしているアイクト.P君が、学校に通うために警察に助けを求めたことがメディアで取り上げられ、その事を知ったシヴァス県知事府及び関係諸機関は当問題に関し調査を始めた。
社会相互扶助連帯財団のユルマズ・ダシュル理事長は、社会福祉事業の専門家らと共に朝方、同家族宅へと向かい彼らと面会した。
アイクト君の状況調査と並行し必要事項が全て実施されること、また、彼の住所に基づく住民登録が行われなかったため学校への登録もされなかったことを伝えたダシュル理事長は、彼は家族の元に留まるだろうと発言した。
同理事長は、アイクト君に必要なものはすべて与えられ、彼の家族に対しては資金援助が行われる予定だと述べた。
面会後、シヴァス国民教育局のユスフ・チフチ副局長もアイクト・P君が登録されるコングレ小学校のサーリフ・サバハッティン・カラダー校長と共に彼の自宅前へ赴き、彼が教育を受ける同小学校まで公用車で彼を連れて行った。
アイクト君の手を握りながら彼を小学校へ連れて来たチフチ副局長は、彼の問題が解決し、また学校への登録が行われたことを伝えた。
如何なる問題も残されていないと発言した同副局長は、アイクト君が4学年で学習開始予定だと伝え、「何時でも好きな時に、彼は学校生活を始められます。彼の家族に問題はありません。彼の住所に基づく住民登録が行われなかったため問題が発生しましたが、我々は当問題を解決致しました」と述べた。
カラダー校長が学校への登録手続きを行った後、アイクト.P君は校舎前で列に入り生徒らと共に生徒の誓いを読み上げた。
社会相互扶助連帯財団から送られた制服を着たアイクト君は、彼が授業を受ける4-A教室に担任のルファト・オズダマル先生の手を握りながら入室した。
オズダマル先生が彼をクラスメイトに紹介した後、カラダー校長は生徒に教科書を配布した。
■ 夢は警察官になること
アイクト.P君は、学校生活を始める事が出来てとても幸せだと伝え、援助の手を差し伸べてくれた人々に感謝の気持ちを伝えた。
警察官になりたいと言う彼は、「助けてくれた警察官の方々に恩返しするつもりです」と述べた。
一方、担任のオズダマル先生は、アイクト君の事をメディアで知っており、また、彼を教えられることを幸福に思うと述べ、「私たちは彼に様々な援助を行います。少なくとも、彼が国、国民、自分の家族、そして社会に貢献できる人材になるよう尽力するつもりです」と語った。
黒板に「学校があってよかった」と記したアイクト.P君はしばらくの間、教科書に目を通していた。
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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:24026 )