オランダ国会、極右政党議員のエルドアン侮辱発言で紛糾
2011年09月23日付 Milliyet 紙
オランダの2012年予算法案審議で、自由党(PVV)のレイモンド・ドゥ・ローン国会議員がエルドアン首相に対して、侮辱たっぷりの発言を行った。
新たな国会の審議期間が火曜日(20日)に始まったオランダで、2日間開催された2012年予算法案審議において発言した極右政党で、反イスラム派として知られる自由党のレイモンド・ドゥ・ローン国会議員は、エルドアン首相を厳しい言葉で侮辱した。
これに関してマルク・ルッテ首相は、「我が国オランダにとって友好国であるトルコの首相に、このような言葉を投げかけるなど考えられない」として、ウィルダース党首からの謝罪を求めた。ウィルダース党首は、「この発言は、我が党のレイモンド・ドゥ・ローン議員によるものだが、私もこの発言を支持している。そして謝罪をするつもりはない」と述べ、国会は混乱した。議論が続き、国会での予算法案審議は一時中断した。
オランダ国会で24議席を保持する自由党(PVV)は、自由民主国民党(VVD)、キリスト教民主同盟(CDA)から成る少数右派政権に閣外協力を行っている。そのため国会で今日起きたこの事件の後、自由民主国民党やキリスト教民主同盟が、自由党に対してどのような態度を示すか関心が寄せられている。
■発言の余波
オランダ国会の2012年予算法案審議中に、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相へ侮辱発言が行われたが、その余波が今も、続いている。
■極めて失礼な行い
大衆主義の自由党が閣外協力を行っている自由民主国民党・キリスト教民主同盟の少数右派政権唯一のトルコ系議員で、キリスト教民主同盟所属のジョシュクン・チョリュズ議員は、ヘルト・ウィルダース党首を激しく批判し、「彼は失礼極まりないことをした」と述べた。
■扇動者だ
ジョシュクン議員は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相に対する侮辱発言騒動について、ドアン通信(DHA)の取材に対し、次のように語った:
「トルコの首相への侮辱発言はヘルト・ウィルダース党首の過失であり、極めて失礼なことをした。我々は非常に遺憾に思っている。彼は扇動者だ!彼は、オランダとトルコの間に溝をつくりたかったのだろう。しかしこれは成し得ないであろう。なぜなら、オランダ国会の多数派は、彼に賛成はしていないからである。
■『落ち着くことが必要』
私はオランダで10年間、政治に携わっている。今日までこのようなことは見たことも経験したこともなかった。侮辱発言の報いは、我々ではなく、彼自身の支持者が与えるべきである。これは今日に始まったことでなく、ずっとそうして来ている。政治家の発言は人間社会の模範となるものである。彼はこの社会の模範にはなり得ない。信じてください、オランダ国会で彼の政党以外の誰しもが、この一連の騒動を遺憾に感じている」と述べ、トルコ社会に対し、冷静になることをお願いした。
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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:24056 )