今度はバトマン―PKKと警察銃撃戦、巻き添えの市民2人とPKK3名死亡
2011年09月27日付 Hurriyet 紙
バトマン県でPKK(クルディスタン労働者党、非合法組織)所属のテロリストが警官隊と民間人に一台の車からライフル銃で銃撃したことにより勃発した銃撃戦で妊娠8カ月の女性と4歳の女の子が死亡した。また警官3人が負傷し、病院に搬送された負傷した警官のうち、アデム・イルクルチュ警部補は脳死(状態)となった。その後の銃撃戦で、銃撃を仕掛けたテロリスト3人も殺害された。銃撃されたミズギン・ドオルルさんは心が引き裂かれるような物語を残した。
ミズギン・ドオルルさんは娘4人に恵まれたが、男の子が欲しかった。5人目を妊娠し、男の子を産む予定であったが、卑劣な攻撃で命を落とした。赤ちゃんは(帝王切開で)救出されたが、ミズギン・ドオルルさんは、10年間待ち続けた赤ん坊の顔を見ることができなかった。
バトマン市にクラ山からおりてきたPKKテロリストの集団は26日夜、バトマン市とベシリ郡とを結ぶ国道で、ナンバープレート72 EA 910の車に銃を突きつけて停車させた。
テロリストはヒュンダイ製の白い車に乗っていた2人の手を包装用テープで縛った後、警察に通報させないために、携帯電話のSIMカードを抜き取った。 3人組だったとみられるテロリストは、強奪した車で10キロ離れたところに位置するバトマン市中心へと移動した。
■(車の)略奪は警察に通報された
テロリストが出発してからしばらくして、車を略奪された2人は両手(の包装用テープ)を自らほどいて、国道で一台の車を停めた。その運転手の携帯電話で警察緊急ダイヤル155に連絡して、車がPKKメンバーに略奪されたこと、そして、(バトマン)市中心部に彼らが向かっていることを通報した。
■テロリストは捉えられた
バトマン警察は通報により市内で警戒態勢に入り、監視カメラで車を追跡した。市内で大規模な治安対策を取り、出入り口で捜索していた警察は23時前後、バフチェエヴレル街区アイドゥン・コナック交差点でテロリストが乗っている車を発見した。警察が「投降」を呼びかけたが、車に乗っていたテロリストはライフル銃で銃撃した。
■「正しい」家族の車へ無差別乱射
最初の銃撃で、バトマン警察本部諜報局所属のアデム・イルクルチュ警部補が重傷を負った。警察も反撃し銃撃戦が発生した。
バトマン県知事のアフメト・ツラン氏が得た情報によれば、その際テロリストが車で逃走する際、銃を乱射した。テロリストが銃撃している間、通行中のタラト・ドオルさん(35)、妻で妊娠8カ月のミズギンさん(32)、娘のスルタンさん(3)、シェイマさん(6)、ヌダさん、ヒブダさんらが 乗った自動車に銃弾が命中した。
■父は負傷したまま、車を病院まで運転した
バトマン市で建築装飾業を営むタラト・ドオルさんは負傷したまま、急いで銃撃戦の真っただ中にいた車を事件現場から離れさせ、もっとも近いオゼル・ドュ ンヤ病院へと運転した。病院であらゆる処置が行われたが、重傷の妻ミズギンさんと娘スルタンさんは亡くなった。医者は妊娠8カ月のミズギン・ドオルさんのお腹にいる子どもを守るためにあらゆる手段を尽くした。手術をおこなったドオルさんの子どもは、帝王切開で取り出された。この攻撃で父タラトさんと娘の シェイマさんが負傷する一方で、その他の娘のヌダさん、ヒヴダさんは無傷だったことが明らかとなった。
■テロリスト3名が殺害された
PKK所属のテロリストは銃撃戦の間、車で急いで逃走した。警察は逃走したテロリストを追跡し、彼らが放棄した車を(逃走現場から)1キロ離れたシャファク街区第16市 民スタジアムのそばで発見した。周囲を捜索した警官に今度は5階建の工事中の建物から銃撃があった。再び、治安部隊は「降伏しろ」と呼び掛けたが、テロリス トは銃撃したので、警察特殊部隊も加わり、1時間続いた銃撃戦で警官2名が軽傷を負い、PKKメンバー3名が殺害された。
(後略)
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:24096 )