レイラ・ザナ国会で宣誓、再び議員に――「チュルク」か「チュルキイェ」かは「いい間違い」
2011年10月01日付 Radikal 紙


トルコ大国民議会(TBMM)第24会期第2立法年が始まった。宣誓を行った平和民主党(BDP)の議員達の中にレイラ・ザナ議員もいた。

国会でのアブドゥッラー・ギュル大統領の演説の後、平和民主党(BDP)の国会議員達が宣誓を行った。宣誓を行った議員達の中で、最も注目を浴びた人物はレイラ・ザナ議員であった。BDPの代議士であるザナ議員は、議員の宣誓(文)を誤って読んだと主張された。ザナ議員は、国会議員が宣誓を行う際に演壇で「チュルク・ミレッティ(トルコ人)」と言うべきところを「チュルキイェ・ミレッティ(トルコ国民)」という表現を使用したとの嫌疑をかけられた。

新聞記者達の「何故そういう風に言ったのですか?」という質問に対し、ザナ議員は「故意に言ったのでもなければ、計画していたわけでもありません。(思わず)口から出てしまったようです。(「チュルク」を「チュルキイェ」と無意識のうちに)思い込んでしまったのかもしれません」と答えた。

■ 憲法に則した宣誓

夕方頃、トルコ大国民議会(TBMM)事務局がこの議論を終わらせた。会見では、ザナ議員が憲法に則す形で宣誓を行ったことを(事務局が)確認 したと発表された。事務局が行った会見において、メディアで報じられているように、ザナ議員が宣誓の際に「チュルキイェ・ミレッティ」という表現を用いたとの主張に対し、(議会の)記録がもう一度調査されたことが付け加えられた。

会見では以下のように述べられた。

「録音記録と映像記録を調査した結果、ザナ議員が宣誓の際に「チュルキイェ」ではなく「チュルク」という表現を使用したことが確認されました。憲法にある 宣誓の文言(を誤りなく宣誓したかどうかについては)は、議長と演壇に控える立法府の官僚達によっても確認がされており、何か一つでも言葉が足りていない者は、議長によって注意を受けます。従って、ディヤルバクル選出の国会議員レイラ・ザナ氏は憲法に則った形式で宣誓を行ったということです。」

■ 17年後の議会で

議会で宣誓を行ったレイラ・ザナ議員は、民主主義党(DEP、1994年に解党処分を受ける)のディヤルバクル選出の議員であった1994年に、議員の不 逮捕特権を剥奪された後に、拘束され警察車両によって連行された。17年後、ザナ議員はその国会に無所属の国会議員として帰ってきた。ザナ議員は国会に登庁する前に行った会見で「和平に期待を抱いています、私をこの場所に連れてきたのですから」と話した。

6月12日の総選挙で、BDPが支援する『ブロック』(『努力・民主主義・自由ブロック』という名称のプラットホーム)から選出された無所属のディヤルバクル選出国会議員であるザナ議員は、BDPのセラハッティン・デミルタシュ共同党首と何名かのBDPの国会議員達が登庁してから約30分後に国会に登庁した。ザナ議員はここにおいて新聞記者達と行った会見で対話を呼びかけ、次のように語った。

「和平に期待を抱いています、私をこの場所に連れてきたのですから。今日、私たちの中に故メフメト・スィンジャル氏(註1)、故オルハン・ドーアン氏(註2)、ハティプ・ディジュレ氏(註3)、そしてケマル・アクタシュ氏(註4)がいたならと心より思います。(そして)この国で選挙で選ばれた者達が鉄格子の向こう側に居なかったらと。また民族がなんであれ、宗教を問わず、イデオロギーや政治的立場に関係なく、社会の(下す)決定を尊重し国民の意思を明らかにするために、選挙で選ばれた人たちが(国会に)集まり、諸問題を解決できる場所で、社会問題を解決する意思に自らの意思を重ねられたらと心から願っています。私が期待しているのは、すぐにでもこの国の社会のあらゆる層が期待する平穏、平和、民主主義と自由に到達することです。」

■ 「私たち全員が、銃声が止むための努力を望んでいる」

ザナ議員はある新聞記者の「あなたの中でどの様な感情を抱き、何を感じていますか?」との質問に対し、「皆さん、この場所は私たちの感情を表す場所ではなく、より多く私たちの論理を働きかける場所であり、そして共同して解決を模索する場所なのです」と語った。またザナ議員は、「あなた方の対話への呼びかけは、同時に武装放棄の呼びかけですか?」との質問にも、「実際、とっくに武器を置く必要があったのです。その努力を私たち全員が望んでいます。即ち、今すぐ武器を置き、話し合うことです」と返答した。

(註1):DEPの元国会議員。93年にバトマンにおいて殺害される。
(註2):DEPの元国会議員。94年にレイラ・ザナとともに逮捕され服役。2007年に死去。
(註3):こちらの記事をご参照下さい。 http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20110708_085517.html
(註4):こちらの記事をご参照下さい。 http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20110614_070410.html

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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:24136 )