アーヤトッラー・マカーレム、革命と「聖なる防衛」の成果への無関心を批判

「なぜ経済的腐敗がこれほどまでに深刻化する前に、それを防ぐことができなかったのか？」

　マルジャエ・タグリード（シーア派の宗教最高権威）のマカーレム＝シーラーズィー師は、「現在の文化的状況、道徳の堕落、バッドへジャービー〔ヘジャーブ（イスラーム的な服装）の乱れ〕やビーへジャービー〔ヘジャーブの未着用〕、数兆トマーン規模の経済犯罪の発生、そして一部の原理主義者たちの間に存在する不協和音などは、果たして革命や《聖なる防衛》〔＝イラン・イラク戦争〕が達成した成果や価値に相応しいものといえるだろうか」と問いかけた。

　アーヤトッラー・マカーレム＝シーラーズィーは、ゴムの大モスクで行われた自身のイスラーム法学上級コースの授業のなかで、「聖なる防衛週間」を記念して、〔‥‥〕次のように加えた。「なぜ経済的腐敗がこれほどまでに深刻化する前に、それを防ぐことができなかったのか？なぜ抑え込みが不可能になる前に、道徳の堕落を抑え込もうとしてこなかったのか？」

　マルジャエ・タグリードである同師は続けて、シオニスト体制を支援するトルコの一部政策に関しても言及し、「イスラーム主義を掲げるトルコ政府は、最近になってイスラーム教徒の背中に短刀を突きつけるようなマネをしている。NATOのミサイル防衛システムを〔自国に〕設置することで、トルコ政府は〔中東〕地域全体を危険にさらし、そうすることでシオニスト体制を喜ばせているのである」と明言した。

　アーヤトッラー・マカーレム＝シーラーズィーはまた、トルコとイスラエルの対立はまやかしにすぎないと述べ、「地域の全人民、そしてトルコの自由なるイスラーム教徒たちは、〔トルコ政府の〕このような違法行為に対して叫び声を上げて、異を唱えるべきだ」と指摘した。

　コーラン注釈の権威である同師は、同国〔＝トルコ〕が犯しているもう一つの醜悪な行為として、略奪者イスラエルへの支援を挙げ、次のように述べた。

トルコ政府はシオニスト体制を支援するために、アメリカやサウジアラビアと手をとりあい、シリアにいる少数派を武装させて、〔シリア〕国家を滅亡させるか、ないしは同国をリビアのように廃墟同然にし、内戦を起こさせてイスラーム教徒の多くの集団を滅ぼそうと目論んでいる！果たしてシリアは、シオニスト体制との闘争の最前線に立ち、自由を希求するレバノンの人々に寄り添うこと以外の罪を犯しただろうか？なぜトルコはこのような行動をとっているのか。そしてなぜイスラーム教徒たちは、彼らに対してだんまりを決め込んでいるのか。

　マルジェエ・タグリードである同師は、〔第6代〕イマーム・サーデグがいう「信仰深き人」の特徴について、「信仰深き人とは、知を愛する者、知の友であるような人のことである。人は問題が生じた際、友人に相談して、彼の助けを求め、問題の解決方法を尋ねる。そして孤独な時は、彼の友になる。それと同じように、信仰深き人も自らの知に相談し、問題の解決方法について助けを乞う。彼の孤独の友は存在と創造の学であり、コーランと預言者一族の伝承についての学なのである」と指摘した。

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（翻訳者:水谷陣也）
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