インターネットがトルコ語を脅かす?―省略形氾濫
2011年10月11日付 Yeni Safak 紙

MSNやフェイスブック、ツイッターといったソーシャルネットワーキングサービス(SNS)サイトや携帯メールにおいて、主に若者に使用される「ok」「tmm」「slm」「kib」「aeo」「bye」などの省略形は、トルコ語の将来を脅かしているという。

セルチュク大学文学部新トルコ語学科学科長であるオルハン・ヤヴズ助教授は、アナトリア通信(AA)記者とのインタビューで、若者はおしゃべりをしたり情報交換をしたりするために、インターネット上のSNSサイトや携帯メールを頻繁に利用していると話した。

ヤヴズ助教授はこれらの使いすぎ自体も多くの問題を引き起こすとしながらも、最も深刻な問題は、SNSサイトや携帯メールで発生し次第に広まりを見せる「造語」の使用にあるとした。

若者だけでなく、その家族もこの「造語」を使用していると述べるヤヴズ助教授は、「母親が息子に『oğlm nslsn 』とメールを送り、息子も『im 』と返事をしている」と話した。(正しくはoğlum nasılsınとiyiyim)

ヤヴズ助教授はトルコ語の将来を脅かすこのような「チャット語」が幅広く使われているとして、次のように話した:

「最もよく使われる『ok』『slm』『tmm』『mrhb』といった省略形はもう当たり前。このままでは5~10年後には会話においてさえ、iyiyimの代わりに『im』、kendine iyi bakの代わりに『kib』と言うようになるでしょう。トルコ語はもともと外国語の影響を受けていますが、現在はこの省略形も影響を及ぼしています。みながこの現状と闘う必要があります。ことばはその国の国民を映す鏡です。トルコ語を損なわないため、若者にトルコ語に悪影響を及ぼすこの省略形を使用しないよう呼びかけています。」

■「書くことに重荷を感じる人がいる」

ヤヴズ助教授は、ことばの省略形がトルコ語の将来を脅かし、人々を怠惰にすると話し、「さらには人間同士のコミュニケーションに悪影響を与えるでしょう。(つづりで正しく)母音を書ことができず、それを重荷に感じる人もいます。これがトルコ語に与える悪影響は知られていません。大学生の多くは半ページの作文を書くことさえ困難で、また書いた作文には何十個もの間違いが見られます」と述べた。

そしてこの原因は読書をしないことと文字を書かないこと、解決するには皆が責任を持つことが必要であるとし、日記をきちんと付け、読書をする習慣を身につけることでこの問題を乗り越えられると信じていると付け加えた。

■最もポピュラーな省略形

SNSサイトや携帯メールで幅広く使われる省略形の一例:

Selam(こんにちは)― slm
Merhaba(こんにちは)― mrb
Tamam(いいよ)― tmm
Kendine iyi bak(体を大切に)― kib
Ne haber?(元気?)― nbr
Allah’a emanet ol(さようなら)― aeo
Selamün aleyküm(こんにちは)― s.a
Aleyküm selam(こんにちは)― a.s
Güle güle(バイバイ)― bye
Evet(はい)― e
Hayır(いいえ)― h
Ne zaman?(いつ?)― nzm?
Bugün(今日)― bgn
Yarın(明日)― yrn
Lütfen(お願いします)― ltfn
Teşekkür ederim(ありがとう)― tşk
Tebrikler(おめでとう)― tbr
Seni seviyorum(愛してる)― ss
Neredesin?(どこにいる?)― nrd?
Görüşürüz(またね)― grş
İnşallah(願わくば)― inş

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:24218 )