アンジェリーナ・ジョリーのイラン来訪、中止に:サルティーピー氏が明かす
2011年10月13日付 Mardomsalari 紙
アンジェリーナ・ジョリーがイランに来訪し、イラン映画に出演するのではとのニュースが、ここ数週間取り沙汰されてきたが、最新の報道によれば、このハリウッド・スターのイラン来訪の可能性はなくなったようだ。
「イラン映画社」の代表でプロデューサーのアリー・サルティーピー氏は、イラン労働通信(ILNA)に対し、アンジェリーナ・ジョリーのイラン来訪をめぐる最新状況に関して、次のように述べた。
彼女のイランやイスラームの文化に対する興味・関心、さらには彼女のイラン滞在費を負担すると名乗りを上げた某企業の存在などから、映画『不名誉』への彼女の出演交渉が始まり、彼女のマネージャーと初期の合意に至っていた。しかし全ての条件を精査し、あらゆる側面から検討を加えた結果、「イラン映画社」の代表として、また映画関係者として、現在の状況ではアンジェリーナ・ジョリーとともに仕事をする可能性はないとの結論に至った。そのため、スポンサーの要求は受け入れられず、交渉も中止となった。
映画関連の報道によると、『不名誉』はデフナマキー監督の最新作として名前が挙がっている映画である。
デフナマキー監督、アンジェリーナ・ジョリーを自身の作品に出演させる提案を拒否
マスウード・デフナマキー氏は、彼の最新作にアンジェリーナ・ジョリーを出演させてはどうかとのアリー・サルティーピー氏の提案を拒否していたことが分かった。
※訳注:デフナマキー監督は、イランの貧困・格差問題などのテーマを扱う映画監督で、最近までアフマディーネジャード大統領の熱烈な支持者として知られていた。
アリー・サルティーピー氏がイラン訪問ならびに映画出演をめぐって、アンジェリーナ・ジョリーのマネージャーと交渉をしているとのマスコミ報道を受け、しばらく前から複数のスポンサーが彼女の滞在費の負担に前向きだったということを、ファールス通信の映画担当記者は突き止めた。またサルティーピー氏は、このような交渉がおこなわれているという事実を、映画名に言及することなく明らかにしていた。
この報道によると、映画プロデューサーのアリー・サルティーピー氏は、映画『不名誉』(この映画は最近になって、マスウード・デフナマキー氏を制作・監督として〔政府から〕制作許可を得ていた)へのアンジェリーナ・ジェリー出演という案を、映画関係者たちに打ち明けていたが、デフナマキー氏はそれを承諾しなかったという。
ところでこうしたなか、興味深い現象が起きた。一部の映画関係者やマスコミ関係者たちが狂喜してこの報道を歓迎し、アンジェリーナ・ジョリーのイラン訪問は〔イランにとって〕名誉なことだと言い始めたのである。なかには、この女優の一部の〔イラン〕映画への出演は確定的だと発表した者もいたほどだった。
しかし、ファールス通信の映画担当記者がマスウード・デフナマキー氏に取材したところでは、同氏はこうした〔アンジェリーナ・ジョリー出演の〕提案がなされたことについては認める一方、「この話が出てきた当初から、私はサルティーピー氏に、この提案に前向きではない旨を伝えていたし、そのことは彼からスポンサーにも伝わっているはずだ」と語ったという。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:水谷陣也 )
( 記事ID:24281 )