カッザーフィー関連、秘密文書
2011年10月22日付 Hurriyet 紙

ヒュッリイェト紙は、歴史に光を当てるカッザーフィー(カダフィー)文書を入手した。

トルコ政府:職務を家族の誰かに任せて引退せよ。
カダフィー:私は大統領ではなく革命指導者だ。革命指導者は職務を放棄しない。
トルコ政府:アフリカのどの国もあなたを受け入れることを望んでいない。ベネズエラ以外のラテンアメリカか、極東で自分の行く国を選択したらどうか。
カダフィー:拒否する。それらの国で見つかっても殺されるだろう。


その死亡に至るまでトルコが秘密にしてきたリビアの元指導者ムアンマル・カダフィーとトルコ関係者の間で行なわれた会談の詳細が、カダフィー大佐の死後、リビアの関連書類の中に加わった。議事録によると、トルコ政府は特にNATOによる軍事作戦開始後に、「国を捨てよ。このままでは、よい結果にはならないだろう」というメッセージを明確に伝えていた。カダフィー大佐はこれに対し自分が「革命指導者」であることを前面に押し出し、「私が国外に出ても、発見され殺される」と述べたことが明らかになった。

■トルコのカダフィー受入れ協議はなかった

これらの議事録は、トルコがカダフィー大佐と接触していると報じされた際に噂された、「トルコはカダフィー大佐を受け入れる準備がある」というような話が決して、議題に上らなかったこと、カダフィー大佐の潜伏先として(トルコは)リビアからとても遠い「国際刑事裁判所で中立の国々」を想定したていたことを明らかにしている。

トルコ政府は「アラブの春」がリビアでも吹き始めるとカダフィー大佐に次のようなメッセージを伝えた。

「変革への要求に答えなさい、そしてそれに応じた態度をとりなさい。国内の誰にも煩わされない場所に隠遁しなさい。我々はあなたの身の安全を保障する。家族のうち1人を政権につけることができる。しかしその人物(息子の1人もしくは自分の選んだ他の近親者)は明確な日程の中でリビアの民主化プロセスを開始させなければならない。そうでなければなにも変わらない。」

革命指導者の職務から離れないとするカダフィー大佐はこの提案に次のように答えた。「私は大統領ではなく革命指導者である。大統領であれば職務を離れることができるがそうではないのだから…。革命指導者は職務を放棄せずさまざまな職の筆頭に留まるものだ。あなた方はこれを理解していない。」

■遠くの国々から選択せよ

トルコ政府は、ニコラス・サルコジ仏大統領が主導して作戦が開始されようとしていることも、カダフィー大佐に警告していた。トルコ政府がその後NATOの下で行われた作戦の開始直前と作戦当初にカダフィー大佐に伝えたことは、次のことを伝えている。

「リビアは不利な立場にある。西洋諸国はあなたの行き先として国際刑事裁判所で中立のラテンアメリカ、アフリカ、極東のいくつかの国々を想定している。しかしアフリカのどの国もあなたを望んでいない。ラテンアメリカの中でもベネズエラはアメリカが前向きに考えていない。ベネズエラ以外の南アメリカが、極東の国々、インドネシアやマレーシアがありうる。」

カダフィー大佐はこの提案に対しても、「私は望まない。彼らは私をそれらの国で見つけても殺すだろう」と答え、トルコ政府はリビアの元指導者との接触を完璧に断ち切った。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:24314 )