レバノン:IMFがレバノン経済の成長予想切り下げも来年に期待
2011年10月27日付 Al-Nahar 紙

■IMFがレバノン経済の成長予想を切り下げるも2012年の改善を期待

2011年10月27日 ナハール紙

【ベイルート:本紙】

国際通貨基金[IMF]は、昨日[26日]にドバイで発表した地域経済に関する報告において、この数年順調な成長を続けていたレバノンの2011年の経済成長予想を1.5%に切り下げた。この切り下げは政治的不安定と隣国シリアにおける混乱の結果である。また、この切り下げは今年2回目のもので、春に2.5%まで成長予想を切り下げていた。
IMFの中東、中央アジア局長マスウード・アフマド氏は「これは我々の最も好感度の高い予測だ」と述べ、「6月までかかった組閣の5ヶ月の遅れやシリアにおける混乱が、レバノンにおける経済活動に多大な減速をもたらし、我々に評価の再検討を余儀なくした」と述べた。
また、これらふたつの要因が、IMF のデータによると2007年から2010年まで7.5%を下回らなかった経済の信用に反映した、と付け加えた。また、この2年の間に急速な成長をみた不動産業界にも経済の減速は確認出来ること、この減速は経済全体に及ぶことを明らかにした。同氏は「経済の減速は過去に我々が見た以上に大きく広がっている」としながらも、「財政状況の落ち込みは小さい」と指摘した。
IMFのによると政府の財政赤字は2011年は2010年の7.3%と比べGDPの7.8%に上昇するとみられる。また、同氏は翌年の予想に関しては楽観視しており、3.5%の経済の加速を見込んだと表明した。同氏は「1年の後半で体制を確立させたことで安定への大きなチャンスがある
」と述べ、「推測としては来年のうちに地域の状況は安定に向かい続けるであろう」と述べた。
今月これ以前に、世界銀行はレバノンの経済成長予想を1月の7%から4%に切り下げた。また、財政赤字はGDPの5.5%に達すると予想した。

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( 翻訳者:川口航史 )
( 記事ID:24369 )