南米市場はアラブ諸国の貿易赤字をくい止める救命ブイとなりうるか?
2011年10月29日付 Al-Ahram 紙

■南米はエジプトやアラブ世界の貿易赤字を止める救命ブイとなりうるか?

2011年10月29日『アル=アハラーム』

【アフマド・イスマト】

アラブ連盟が行った研究によって、重要な事実が判明した。その筆頭は、エジプトを含むアラブ諸国の貿易赤字が180億ドルにのぼり、これらの国々が多額の財政赤字に苦しんでいるという事実である。

その原因は、ヨーロッパとアメリカに大部分を依存していることにある。アラブ諸国が一体となって工業品や食料品の輸入品を、南米をはじめとする新たな市場から得ようと交渉すれば、すぐにこの赤字を止められる可能性がある。

エジプトやアラブ世界が必需品の[供給]源を多様化することの重要性は、ハーリド・ハナフィー博士率いる研究チームによって確認された。チームにはムスタファー・ラシード博士その他、複数の大学から輸送の研究者が加わった。アラブ連盟のムハンマド・アッ=トワイジリー経済問題担当事務局長補佐は、アラブ連盟傘下での国際条約締結は、アラブ世界が獲得する経済的利益をより増大させると説明した。ハーリド・ハナフィー博士によれば、この研究は食糧を中心に、輸送や物流手段の発達とアフリカ北部からの近さを考慮に入れて行われ、エジプトやアラブ諸国にとって、従来の二つの供給源よりも安いコストで穀物や肉などの食料品を輸入できる、より広い市場を見つけることは可能であるし、当然、我々[アラブ諸国]側からの輸出市場を開拓することもできるという。

だだし、そのためには複数のハブ港の建設や、それを支える物流地区の建設を通じた、アラブとラテンアメリカ諸国間の海上輸送への支援が求められるとハナフィー博士は語った。

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( 翻訳者:松尾愛 )
( 記事ID:24391 )