シリア政府が危機解決に向けたアラブ連盟案への合意を発表、連盟側は回答の受け取りを否定
2011年11月02日付 al-Hayat 紙
■シリア政府が「最終文書」への合意を確認、アラブ連盟はシリアから返答を受け取ったことを否定
2011年11月2日『アル=ハヤート』
【ドーハ:ムハンマド・アル=マッキー・アフマド、カイロ:ムハンマド・アル=シャーズィリー】【ロンドン、ダマスカス、カイロ:本紙、AFP、ロイター】
国営シリア・アラブ通信(SANA)は昨夜の「ニュース速報」で、シリア政府はアラブ閣僚級委員会と、シリア危機の解決策を提案した「最終文書」について合意に到達し、水曜日にカイロのアラブ連盟本部で公式に発表されると報じた。その一方でアラブ連盟の外交筋は本誌に対し、連盟側は最終文書に対するいかなる回答もシリア側から受け取っていないと明言した。これと並行してアメリカ合衆国は昨日、シリアでの暴力終結のための国際社会の努力を歓迎すると発表しつつも、アル=アサド大統領は辞任すべきであると依然考えていると述べた。
また、同じ消息筋がドーハで確認したところによると、一昨日カタールを訪問し、アラブ連盟の閣僚級委員会と会談を行ったシリア代表団は、アラブ連盟側が提示した文書に対してドーハ滞在中には回答せず、その条文について委員会側と議論し、それに対する見解と反対意見を表明し、同時にシリア情勢に関する展望を提示したのだという。
会談に参加したアラブの消息筋によれば、シリア代表団はダマスカスに戻ってシリア政府の最終的な立ち位置を決定してから、文書への回答を伝えてくるとの感触があったという。
本誌が得た情報によると、カイロでシリア政府と反体制派との間で会合を開くと文書に記載されている点に、シリア政府は反発したようだ。情報筋によれば、シリア政府は会合がシリア国内で開かれることを望んでいるという。
また、アラブ連盟側の文書に含まれる「政治囚」の釈放に関して議論が行われた際、シリア代表団は、「政治」の部分を抜いた「囚人」という言葉だけで十分であるとの見解を示したという。一方で、外国によるシリアへの内政干渉を拒否するとの文言に関しては、シリア代表団とアラブ閣僚級委員会との間で合意が成り立っていた。
(後略)
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( 翻訳者:田邉瑞穂 )
( 記事ID:24430 )