在日トルコ人からトルコへ手紙、「日本流支援を」
2011年11月02日付 Hurriyet 紙

インターネット版ヒュッリイェト紙(Hurriyet.com.tr)のファーティフ・チェキルゲ編集長が「トルコ南部の公共宿泊所とホテルを、ヴァンで家を失った被災者たちに開放しよう。同様の取り組みは日本でも行われた。私たちにもできるはず」と提案したが、これを支持する手紙が日本から届いた。

以下は、慶応大学に勤務するトルコ人教員であるムラト・ドール氏からの手紙である。

親愛なるファーティフ氏、

私は18年間日本に住んでおります。眼科学准教授です。
私はこれまで2回の大地震を経験しました。1回目は神戸、2回目は東北です。
先日の震災では、(客に無償で飲食物を提供した)ディズニーランドだけでなく、日本全国の公共宿舎が開放されました。
屋根付きのスタジアムも一時的に開放されました。公営賃貸住宅は賃料を政府の震災復興基金が支払うことで、被災者に住宅を提供しました。
また、複数の家を所有する人たちは一定期間、被災者たちに無料で家を貸し出しました。
さらに、5つ星ホテルは3ヶ月間ホテルの部屋の一部を被災者たちにあてました。東京の赤坂にあるホテルでは、全客室で被災者たちが6ヶ月間生活しました。必要経費は震災復興基金からあてられました。神戸での震災では、被災者に被災証明書が発行されました。
何年にも渡って、家賃のほとんどを国が支払いました。
私を(外国人だからと)区別することもありませんでした。当時の私の家は完全に倒壊し、火災にも遭いました。
しかし、複数回にわたって震災復興基金から支援を受けました。16年前の話です。
学生のときに震災復興基金から受け取った2万トルコリラ(約89万円)のおかげで私は再び生計を立て直し、博士課程まで続けることができたのです。まずは被災者に一刻も早く経済的支援が行き渡らなければなりません。

これらすべては、私の祖国トルコにおいても行うことができるでしょう。

敬具
慶応義塾大学医学部眼科学特任准教授 ムラト・ドール
日本国、東京

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( 翻訳者:萩原絵理香 )
( 記事ID:24435 )