ドイツ野党、エルドアンの「トルコ人の二重国籍提案」を支持
2011年11月04日付 Zaman 紙
エルドアン首相が提案した「二重国籍」案について、ドイツ野党が歩み寄っている。トルコ人からこの権利を剥奪することを差別と捉え、「50周年の記念に二重国籍を与えよ」というスローガンに打って出た3つの政党は、来週国会に法案を提出する。
トルコからドイツへの出稼ぎ移住の50周年記念行事のためにドイツを訪問したレジェプ・タイイプ・エルドアン首相であるが、彼が提案した二重国籍案についてドイツ野党が歩み寄っている。ドイツのトルコ人が二つの国籍から一つの国籍を選択しなければならないという現状に反対するドイツ社会民主党(SPD)、緑の党、左派党が行動を起こした。EU加盟国出身者には認められている二重国籍の権利が、トルコ人にも与えられることを求めるこれらの党は、国会にこの件に関する法案を提出する予定だ。「50周年の記念に二重国籍を与えよ」というスローガンに打って出たこれらの党は、来週法案を国会に提出する準備をしている。二重国籍は、移住から50周年を迎えるにあたってトルコ人へ一つの姿勢になりうると話すSPDのジグマール・ガブリエル党首は、国会でこれについて投票が行われるだろうと語った。移民が18歳になった際にひとつの国籍を選ぶことを強制すべきではないと主張するSPDのクリスティーン・ランブレヒット党首代行も、SPDはこの問題の入り口に立っていると話した。緑の党の共同党首であるクラウディア・ロートは、二つの国の間で選択を迫られている若者たちは心理的に追い詰められていると話した。SPDのフランク・ヴァルター・シュタインマイアー代表も、二重国籍の権利がトルコ人から剥奪されているのは差別だと考えている。シュタインマイアー氏によれば、より多くの移民の若者がドイツ国籍を取得するためにはプロセスをもう一度見直す必要がある。ドイツでは2000年以降、両親のどちらかがドイツに8年以上住むか、もしくは永住するという条件で直接子どもにドイツ国籍が与えられる。
エルドアン首相は、ドイツ訪問に際してドイツのビルト紙が一昨日に冒頭部分のみ報道したインタビューでこの件について提案していた。エルドアン首相はドイツに住んでいるトルコ人への二重国籍を要求し、「70万人のドイツ国籍保持者を含む約300万人のトルコ人およびトルコ系住民が住んでいる。もちろん、私は300万人が二重国籍を獲得することを望んでいる。フランスのようなEU加盟国がこれをうまく実施しているのに、なぜドイツができないのか?」と話していた。
ビルト紙は、昨日インタビューの続きを報道した。トルコに対するEU加盟交渉が公正になされなかったと話すエルドアン首相は、「メルケル首相がトルコの加盟に対する態度を変えるまで長い時間待ったが、何にもならなかった。しかし、加盟交渉は続ける」と話した。
エルドアン首相はさらに、ギリシャ人がトルコの隣人であり友人であると強調し、「したがって、ギリシャにおける危機を残念に思っている」と語った。パレスチナがUNESCOに加盟することについては、「反対」の票が入れられたことについての遺憾の意を表明した。
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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:24455 )