ギリシャ空軍機によるトルコ領空侵犯つづく
2011年11月08日付 Milliyet 紙

隣国の空軍機出撃数は減少に至らず、先月にかけてトルコ空軍機のエーゲ海上空の国際空域での活動に対する妨害行為をも行っている。

ギリシャでは防衛費の削減と軍隊の縮小が計画されているが、一方でギリシャ軍の戦闘機によるトルコ空軍機の国際空域での飛行に対する妨害が続いている。

トルコ参謀本部のデータによると、トルコ空軍機が2010年に出撃した回数は2,843回に上ったが、ギリシャ軍のエーゲ海での空軍機出撃回数はこれを上回る12,346回となった。ギリシャ空軍は、自国の経済危機や、トルコ側からの「相互の出撃数削減」の提案にもかかわらず、今年もその数を減らして はいない。ギリシャ空軍機は2011年の1月から10月にかけて、293回の「飛行阻止」と199回の「嫌がらせ」の、合わせて492回に及ぶ妨害を、トルコ空軍機の国際空域での飛行に対して行った。

■妨害行為、7月に最多

ギリシャ空軍機は、10月の初めの週には42回の「嫌がらせ」と34回の「飛行阻止」飛行を行った。トルコ空軍の戦闘機がエーゲ海及び地中海上の国際空域で行った飛行訓練及び軍事演習に対して、9月には41回、8月には36回の妨害行為が行われた。

ギリシャ空軍機は、7月には46回の「飛行阻止」行為を行いトルコ空軍機に危険とされる距離まで接近したほか、6月にも同様の行為が35回行われた。これらの妨害行為はレスボス島の北西、キオス島の北西、イカリア島の北などにある国際空域において頻度が増しており、5月には29回行われた。4月のギリシャ 空軍機による妨害行為は43回、3月には34回、2月には41回、1月には47回に上った。

■照準をトルコ空軍機に

トルコ空軍の国際空域での飛行への妨害行為を目的とした「飛行阻止」行為だけでは満足しないギリシャ空軍の戦闘機は、エーゲ海及び地中海で「ドッグ・ファイト」と評される「嫌がらせ侵入」も行った。ギリシャ軍のジェット機は、今年の10月の初めの週までの間に156回トルコ軍の戦闘機に対して 「嫌がらせ侵入」行為を行った。ギリシャ軍のジェット機は、トルコ空軍機に照準を合わせる形で、1回の行為で平均15~18分にわたりる「嫌がらせ」飛行を行った。戦闘機を撃墜するためにその戦闘機に照準を合わせるという「レーダーロック」は、ギリシャ軍のパイロットらが多く行う嫌がらせの最たる例として挙げられている。ギリシャ空軍機による「嫌がらせ侵入」数は、8月に30回で最多だった。また、「嫌がらせ侵入」行為が最も少なかっ たのは5回で5月だった。

■18回の領空侵犯

ギリシャ空軍機は、国際空域上での「飛行阻止」「嫌がらせ」行為だけでは飽き足らず、トルコ領空へも侵入した。ギリシャ軍の戦闘機は、2011年に計18 回の領空侵犯を行った。その多くがイズミルのカラブルン半島付近で行ったものであり、他にアンタリヤのカシュ沖やエディルネ上空でも領空侵犯が行われた。 これらの行為は参謀本部によって毎日外務省に報告されているほか、NATOにも報告された。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:24483 )