ビュレント・アルンチ副首相は、シリア情勢について、「我々はシリアに対する軍事介入を全く望まないし、トルコがそれに加担する事態も容認しない」と話した。
ビュレント・アルンチ副首相は、ブルサ新聞記者協会のヌリ・コライル会長が司会をし、ブルサの4つのテレビ局で生放送された番組で、記者らの質問に応じた。
シリア情勢についての質問に対し、アルンチ副首相はこのように話した。
「シリア情勢を注視している。我々がバッシャール・アサド大統領とその家族、政府と密接な関係があることは周知の事実だ。しかし、現在、シリア政府は自国民に暴政を敷いている。このため、我々は民主主義への完全な移行と、一刻も早い改革を行うよう当然の警告を行った。先日24名がまたデモで命を失った。我が国の大統領と首相が、シリア政府を警告するという姿勢は非常に正しい。これは今日の主要な課題である。しかしながら、トルコにとってより不変の政治課題は、『トルコは真の法治国家になるのか、ならないのか』ということだ。真の法治国家であるなら、かつておきたこと、1980年の9.12軍事クーデターや(1997年の)2月28日過程など、これらを何らかの形で調査し、精査し、必要であるならば裁判で裁かねばならない。」
■「シリアだけではなく、中東地域で大きな分裂が起こり得る」
アルンチ副首相は、シリアについて様々なシナリオが話されていると述べ、次のように続けた。
「シリアに介入が行われることも、トルコがこれに加担することも容認できない。このようなことは絶対にありえない。たしかにトルコ国内の政治家や他国の中には、トルコがシリア情勢に実力行使して干渉すると考えているものもいるが、これは全くの間違いだ。そのようなことは不可能だし、考えられまない。政府のスポークスマンとして申し上げますが、私たちは「話し合い、援助する」という形で行動している。トルコがシリア動向を動かしているわけではない。これはシリアの国内問題だ。政府は権利を要求する者に武器を使わず、改革をただちに行い、選挙を行い、民主主義を強化し、国際社会により加わり、野党勢力も議会に代表を送る。民衆の望みはこれにつきる。この要求に対し、戦車や銃を使うべきではない。
私たちは、シリアに対し『武器を使えば、自国民と戦争することになる』と諭しているだけだ。それ以外に、兵を送ることも軍事介入はしない。また、他国の干渉も一切認めない。外からの干渉があれば、シリアだけでなく、中東地域で大きな分裂が起こりうる。なぜなら、シリアでの諸事件を方向づけているものには、民族的要素だけでなく宗派的な結びつきもあるからだ。」
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( 翻訳者:畔上曜子 )
( 記事ID:24635 )